世界1位を4人サポートしてきたスペインの伝説級コーチに親の役割について聞いてみた。アンヘル・ヒメネスインタビュー!
アンヘルコーチに親の役割について聞いてみました。
ガブリエラ・サバチーニ、アランチャ・サンチェス、メアリー・ピアース、スベトラーナ・クズネツォワ、4人の世界1位やグランドスラムタイトルをサポートし、61歳になった今もオンコートで活躍するアンヘル・ヒメネスコーチにインタビューをしてきました。
単刀直入に、テニスを頑張るお子様をサポートする上で重要なことはどんなことですか?
どんな時も支えてあげることが大切だと思います。気をつけることは、テニスについては強く関与しすぎないことだと思います。プレイの内容や打ち方について、言いすぎてしまわないようにすることです。役割としては、練習環境を整えてあげること。そして試合などの情報を集めることです。そしてできるだけ、お子様に決定してもらうのが良いと思います。テニスはコート内でいつも一人、自分で考えて自分で行動しなくてはなりませんから。
テニスは練習の時からプレッシャーがかかるものです。試合ならなおさらです。ただでさえプレッシャーがかかる上に、親がさらにプレッシャーをかけてしまうと、テニスに疲れてしまいます。そうは言っても、一番近くでいつも助けてあげられるのは親ですから、しっかりと見守って助けてあげて欲しいと思います。
アンヘルさん自身が親にされて嫌だったことはどんなことですか?
ジュニアの時、そしてプロになって年間9ヶ月家を離れてツアー生活をしていた時、どちらも家に帰ってテニスの話をすることがとても嫌いでした。テニス選手はいつも競争しています。安心してリラックスできる場所がないと疲れてしまいます。疲れてしまうと、競争を楽しむことができなくなります。
理想的なサポートをしていた親御さんは?
最近ではスベトラーナ・クズネツォワの親御さんです。自転車競技の指導者のお父さんと世界選手権優勝者のお母さんと言うスポーツについて理解がある親だったので、プロになるにはどのような心構えが必要かよく理解していたと思います。サポートはしていましたが、プレッシャーはかけていませんでした。そしてコーチとのコミュニケーションを大切にしていました。何か気づいたことがあっても、親から言うのではなく、コーチに相談してくれました。選手とコーチと親が良い関係を保てていたと思います。
頑張ってもプロにはなれない中、どのようにして子供の進む道を選ばせればいいでしょうか?
テニス以外の進路を教えてあげることも、親の重要な役割だと思います。大学に行くこともできるし、テニスコーチになることもできます。テニスで学んだことは、テニス以外のことにも生かすことができます。重要なことは、テニスができる時に全力で頑張れるだけ頑張っておくことです。そしてプロ選手になることを諦めることをサポートすることも親の重要な役割です。しっかりと話し合って、テニス後の人生と向き合っていくことが大切です。
海外留学・遠征から帰国後に親が気をつけた方がいいことはありますか?
お子様から話すようであれば、どんどんお話を聞いてあげて欲しいと思います。話す気がないのに無理に聞きすぎることは良くないと思います。
食事面で気をつけることはどんなことですか?
食事はとても重要です。身体の発育、プレイの質を保つために大変重要な役割を果たします。また集中力を作り出す影響もあります。怪我の予防にもなりますので食事には気を使ってあげて欲しいと思います。
まとめ
質問は事前にメールで受け付けた内容をまとめて聞いみました。一つ一つの質問に丁寧に答えてくれました。親のサポートに関する悩みは尽きないと思いますが、一つのゴールとしては、選手が自分で判断し、自分で決定する能力をつけさせてあげることだとアンヘルは言っていました。
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