ヨーロッパは減点主義ではなく加点主義な苦い思い出!!
14年前のバルセロナ留学中の写真です。当時のチェキの写真をiPhoneアプリで取り込んだら昭和の写真みたいになりました。。。今より13キロも重かったあの頃。。。
14年前の留学中のお話
私がスペイン・バルセロナのアカデミーに留学していたのは、14年前の26歳の時。練習相手は、現地でプロを目指すジュニア選手が多かったです。ジュニアとはいえ、強い選手はすでにチャレンジャーレベルの大会に出場しており、実力があればジュニアでも現役のトップ選手と練習ができる環境でした。
ある時、クロアチアから15歳の男子選手が私が練習しているチームにやってきました。イケ面で身体が大きくとても良いボールを打つ選手でした。サーブが強烈で片手バックのストロークに伸びがある反面、フォアハンドが苦手で特に決めに行こうとする時にエラーが出てしまう弱点がありました。私は26歳だったので、そんなジュニア選手の弱点を突くのがうまくて、練習マッチでは6−0や6−1で倒していました。
平均的ではよろしくない。。。
当時のサンチェス・カサルアカデミーは大きく分けて2つのチームに分かれていました。フューチャーズやチャレンジャーなどに出場するチームとその下の実力のチーム。私は下のチームの上の方というレベル。月1回くらい上のチームに呼んでもらえるという感じ。運良くマレーとアップのラリーができたこともありました。ある日、上のチームのコーチが来て、連れて行ったのはそのクロアチア人ジュニアでした。そしてその日から月の半分くらいは、上のチームで練習していました。練習マッチの結果は自分の方が完全に勝っている。海外は実力主義だって聞いていたのになぁ、と少なからずショックでした。
減点主義と加点主義
しかし当時の私はすでに26歳。彼の方が上のチームに呼ばれる理由はわかっていました。彼は、上のチームの選手とやっても通用する武器を持った選手。サーブとバックハンドは、誰とやってもポイントにつなげることができます。対して私は平均して全て安定しているけど、上のチームの選手とやって通用するカードは何ももっていない。
フォアハンドが苦手でそこを突かれると負ける<誰とやっても通用する武器がある
この加点主義の考えから彼は上のチームでの練習に私よりも格段に多く参加していました。言われてみれば当然のことですが、日本ではなかなかこう言うことができません。日本は変わろうとしていますが、本質的にはド減点主義です。ヨーロッパでは、才能ない26歳よりも才能溢れる15歳に、より良い環境を与えて経験させることで将来を見据えた育成をする。そんな当たり前のことを当たり前に行っています。かと言って、私への指導や対応がぞんざいなわけではなく、一生懸命教えてくれます。ま、ヘコんだ苦い思い出ではありますが、ヨーロッパの加点主義に揉まれた良い思い出です。
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