みんな嫌いなテニスの反復練習。でもやっぱりやった方が良い理由。


本日フェイスブックでシェアした伊達公子選手の動画は、懐かしのクラシックなスペインドリルの球出しパターンです。前に行ったり後ろに行ったり、実際のテニスの試合でそんなに後ろに下がって打つことあるの?なんて質問されて、きちんと練習の意味を伝えるのに10分くらいかかる、僕にとっては厄介な練習です。テニスの試合では、同じようなパターンのラリーが繰り返されることは多いのか?少ないのか?それは見方や定義の仕方によるのでなんとも言えませんが、今日は同じパターンの練習をすることの利点をあげたいと思います。(前行ったり後ろ行ったりの練習の解説は下記リンクのまとめの中にあります。興味ある方はどうぞ。)

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単純な反復の中に、複数の良いボールを打つための要素が込められている

見ている人にとっては、『またこの練習が始まった』と感じる練習の中には、これまでのコーチが考えてきた良いボールを打つためのエッセンスがたくさん入っています。体重移動であったり、ボールへの入り方だったりと良いボールを打つために必要なチェックポイントがあります。最初から全てがうまくできるようにはならないので、少しずつできるように毎日やるわけです。

負荷を変えることで良い練習にする

毎日同じように見える球出し練習でも、コーチ達は負荷を少しずつ変えています。簡単にできる負荷では練習にならないので、体重移動を行うのがギリギリ難しいところにボールを出します。選手がうまくできていないとアドバイスします。選手達のパフォーマンスが上がるように、球出しの負荷をコントロールして変化をつけます。

いつも同じ練習をすることで調子がわかる

同じ練習をすることでコンディションがわかります。これは試合に出ている選手にとってはとても大切なことだと思います。いつも20球×3セットできていた練習が、15球目くらいからパフォーマンスが落ちてくる。ということはフィジカルが足りていない、もしくは無駄な力が入っているなど、自分自身をチェックすることができます。

バランスが大切

今の選手は、以前の選手の比べると、退屈な反復練習に耐えられる時間が少なくなっていると感じます。それは別に悪いことではなく、単なる嗜好。いつも違った練習をして違った刺激を与えることも必要だし、練習は楽しい方がいいですから選手にあった練習をする方がいいでしょう。ただ、テニスはクローズド・スキルとオープン・スキルの組み合わせで成り立っていますから、反復練習も大切にしてもらいたいです。

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