強くなる選手の試合の選び方!!オーストラリアンオープンジュニア女子優勝選手のスケジュールを分析!!


強くなる選手は、常にカテゴリーを上げて、高いレベルを求めて戦っている事実

上の写真は、先のオーストラリアンオープンジュニア女子チャンピオンのコステュック(Kostyuk)選手。2002年6月生まれの今年は15歳になる年。誕生日が6月なので優勝時は14歳です。今日は、彼女が何歳の時にどんな大会にチャレンジしてどのような結果を出してきたのかを、調べてみたいと思います。この記事ではテニスヨーロッパの大会(Tennis Europe)をETAと表記します。このブログでもよく紹介するヨーロッパ中で年中行われている国際大会です。

2013年 10歳ー11歳 小学5年生

ETA 12歳以下 2大会優勝

ウクライナとハンガリーの12歳以下の大会で優勝しています。年間通してETAに何大会チャレンジしたかはわかりませんが、優勝したこの2大会以外にもETAの国際大会にチャレンジしていると思います。日本だと小学5年生なので、U12の下の年齢になりますが、すでに優勝しています。

2014年 11歳ー12歳 小学6年生

ETA 12歳以下 4大会優勝・1大会準優勝

チェコ、リトアニア、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナの大会で優勝、フランスの大会で準優勝しています。昨年よりも優勝数が増えています。

2015年 12歳ー13歳 中学1年生

ETA16歳以下 1大会優勝(G2)
  14歳以下 3大会優勝(全てG1)・3大会準優勝(G2・マスターズ)
ITFジュニア   3大会出場 G4準優勝・G5ベスト16・G4ベスト16

カテゴリーを上げて、テニスヨーロッパは16歳以下・14歳以下にチャレンジ。12歳以下での実績があるので、グレード1や2のハイレベルな大会に出ていますが、結果を残しています。同時に年齢別のカテゴリーがなく18歳以下の選手で競うITFジュニアにもチャレンジし始めています。G4とG5合わせて3大会ですが、一つは準優勝しています。自らのカテゴリーであるU14だけでなく、U16やU18にも積極的に出場しています。

2016年 13歳ー14歳 中学2年生

ETA14歳以下 1大会優勝(Les Petits As)優勝
ITFジュニア  G2とG1を中心に11大会(準優勝4大会・QF3大会・それ以外5大会)
ITF一般   1万ドル大会に2大会出場 QFとベスト32

テニスヨーロッパは最高峰と言われ、最も注目されるLes Petits As大会を優勝して、それ以外は出場せず、ITFジュニアにシフトしています。そして一般の1万ドルにも出場し始めています。24歳の選手にファイナルセットで負けたりしていましたが、10歳年上の選手との経験を積んでいます。ITFジュニアも高いグレードの試合に出て、早期敗退が半分くらいありますが、好成績も半数あり、勝ち負けを経験しながら成長して行っているのがわかります。自分の本来のカテゴリーであるU14は年間1大会のみ。それ以外は、U18と一般に出場しています。

そして今年 2017 14歳ー15歳  中学3年生

オーストラリアG1 準優勝
オーストラリアンオープンジュニアGA優勝

1月から好発進です。今年はITFジュニアだけでなく、一般の大会への出場を増やしてくると思います。早ければ来年のオーストラリアンオープンでは一般の方でベスト32くらいに食い込んでくるのではないかと思います。

まとめ

10歳以前のデータはありませんが、それ以前から12歳以下の試合に出て経験を積んでいたと思われます。出場しているカテゴリーの一番上の年齢ではなく1年前には優勝を経験しています。中学1年生では16歳以下・14歳以下の大会で優勝。しかも14歳以下は全てカテゴリー1(一番上)で優勝。そして18歳以下に出て経験を積んでいます。中学2年では年初のカテゴリー1で優勝すると、それ以外は18歳以下と一般にしか出ていません。そして中学3年の今年1月にオーストラリアンオープンジュニア優勝です。1月なので日本だとまだ中学2年です。常に、自分の年齢よりも上のカテゴリーにチャレンジしているのがわかります。勝つ大会と負ける経験を積む大会とをバランス良く選んで試合に出ています。こういったスケジューリングはとても参考になると思います。以前の子記事にも書きましたが、早い段階上のレベルに出て負ける経験をすることはとても重要です。彼女のゴールは、ジュニアのグランドスラムタイトルを取ることではないでしょうから、これからも上のレベルを求めたスケジューリングをしてくるでしょう。

 

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