スペイン人コーチがジュニアに語ってくれた強い選手に立ち向かう時の心構え!!自分よりも強い選手に勝つために必要なこととは?
一昨日まで、スペインからエスパルシアコーチを招いて5泊6日のテニスキャンプを開催していました。世界トップ選手のツアーコーチをしナダルに勝った経験。中国のナショナルチームジュニアを始め、数々のジュニア選手を指導した経験。また世界中のプロコーチを指導してきた経験から、5泊6日の期間でジュニア達に、『テニスで勝つために必要な頭の使い方』をテーマに練習しました。
自分よりも強い選手と対戦する時
自分よりも強い選手と対戦する時は緊張します。でもどうしても勝ちたいものです。箱根キャンプではエスパルシアコーチが、その心構えをナダル選手の例を出して教えてくれました。お子様の試合前または前日に、お父さんお母さんが声かける時の参考にもなると思います。
トニーナダルコーチとナダル選手の会話
ある大会(ハードコート)でナダルがフェデラーとの対戦前夜にコーチのトニー・ナダルさんと交わした会話です。当時、ナダルはハードコートではフェデラーに対して良い成績を収めていなかったそうです。ナダルのコーチであるトニー・ナダルは、試合前夜、フェデラーについて分析を始めました。
『彼は君よりも足が速い』
『彼は君よりもフォアがいい』
『彼は君よりも攻めが多彩だ』
『彼は君よりもバックのスライスが上手い』
『彼は君よりもボレーが上手い』
『彼は君よりも。。。』
ここまで聞いた時、耐えられなくなったナダルは、
『もうそれ以上言わないでくれ!!俺が上回っていることが全くないじゃないか!!』
こう言ったそうです。
トニー・ナダルの作戦
トニーナダルはこう続けます。
『最後まで話を聞いてほしい。僅かだが君には勝つチャンスがある。それはとにかく粘り強く最後まで戦うことだ。
①フェデラーはバックの高いところが嫌い。
②そしてラリーが長く続くことが嫌い
この2つの弱点をついて、何回上手く決められても、粘り強く最後までやり続けることだ』
トニーはそう締めくくったそうです。
エスパルシアコーチのメッセージ
強い選手と対戦する時は、不安が大きいものです。不安は漠然としたものです。
漠然とした不安に包まれるよりも、自分がやれることを明確にして粘り強く戦い続けることが大切
だと教えてくれました。テニスはハードなスポーツです。強い選手であっても、心のどこかで相手が諦めてくれることを期待しています。そうすると楽に勝てるからです。ですが諦めてくれないと簡単には勝てません。自分ができることをコートに入る前に明確にしてコートに立てばチャンスはあります。
明確に具体的に。。。
結果はナダルが勝ちました。トニーコーチはやるべきことを明確にそして具体的にしました。試合前のアドバイスで大切なことは具体性があることです。しかも要点はたった2つ。これだけ要点をまとめられるのは、コーチとしての実力があるからですが、お父さんお母さんが試合前に声をかける時の参考になると思います。相手のテニスをうまく分析できるかどうかはわかりませんが、自らのお子様のことはよくわかっていると思います。
できるだけ要点を抑えて少なくまとめ、お子様のテニスや性格を踏まえて集中して戦い抜けるように声かけしてあげる
ことで、しっかりと戦い切れると思います。
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