競技テニスでプロを目指すジュニアへ。いつか来るその時に備えて。
今から10年以上前、テニスでスペイン留学をしていた日本人留学生と指導していたエスパルシアコーチの進路決定に関するお話です。
とあるスペイン留学ジュニアのお話
エスパルシアコーチのもとで、プロを目指して練習しているジュニアがいました。遠く日本からスペインまで留学にきて、数年間、練習と試合に明け暮れる日々。そのジュニアが高校卒業を迎えようとした時、エスパルシアコーチは、
『プロの道は諦めて、大学に行きなさい』
と言いました。そのジュニアは、高校卒業後はプロ活動をしたいと懇願しましたが、エスパルシアコーチはそれを認めず、アメリカの大学に進学することになります。
結果
当時を振り返って、エスパルシアコーチは、
『言うのは辛かったけど、そのお陰で彼は大学に行くことができて、今も日本で仕事ができ、家庭も持つことができた。言って良かったと思っている。』
と言っていました。私もそう思います。
時間の使い方
世界で活躍するプロテニス選手は、全員目指せますが、そこに費やす時間も多くなります。エスパルシアコーチは、彼が18歳〜22歳までの時間を、テニスのみに費やすことで失うことの方が大きいと考えたのでしょう。エスパルシアコーチは、プロ選手として大成功している、ギジェルモ ・ガルシア・ロペス選手にも大学進学を薦めています。ギジェルモ 選手も大学進学に前向きだったそうですが、ちょうどその頃、プロサーキットで成績が出始めたので、プロへの道一本に絞ったそうです。
時代
これはかれこれ12、3年ほど前のお話。現在は、テニスを始める年齢が早くなり、また働き方も多種多様になり、選択肢は増えて行っています。テニスを頑張りながらも、受験勉強やそれ以外の勉強を同時進行で行うことは大切です。いつか来る時に備えて、受験勉強やテニス以外のことにも取り組んで行きましょう。
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