2018クロアチア遠征 プロを目指すトップジュニア選手から感じたこと
2018年6月27日〜7月11日の日程で、ジュニア選手を引率してクロアチアに遠征してきました。選手達は、クレーコート3大会に挑戦し、粘り強く多彩な戦術を操るクレーコーターに挑戦しました。現地の大会では、ヨーロッパや南米から集まったプロを目指す強いジュニア選手達をたくさん見て、時には対戦することができました。感じたことは、
・かっこいいテニス
・自分の持ち味を知っているテニス
を低年齢の頃からすでにプレイできていることです。
かっこいいテニス
スケールが大きいテニスをわかりやすく言うと『かっこいいテニス』と言うことができるでしょう。ですがそう言うテニスはU12やU14では空回りしやすいもの。低年齢カテゴリーで勝とうと思えば、ボールを相手コートに入れていくことが求められます。そこに注力しすぎると、『かっこよさ』は失われてしまいます。ですが、クロアチア遠征で参加した大会で見たトップジュニア達は、『かっこよさ』を追求してできたお釣りの部分で、ボールを相手コートに入れているような感じでした。将来はプロテニス選手になると言う強い決意を感じるテニスでした。
自分の持ち味を知っている
もう一つは、すでに自分の持ち味を知っていて、それを磨いていると言うことです。スピードを持っている選手は、スピードを生かして勝負してきます。スピードはなくても頭が良い選手は、うまく遅いボールを使って、『間』を作り出して戦ってきます。自分がどういった能力を持ってるのかを、低年齢の頃から把握しています。試合に出て勝ち負けを繰り返しながら、うまく成長できている証拠だと思います。
自分の道
自分のやっていることに自信がある選手は、精神的に強いです。テニスの勝負には、テニス以外の部分も大きく影響します。例えば、
①観客の反応(相手サイドの応援)
②対戦相手の反応(ジャッジへのクレーム、挑発的な態度)
③天候
などです。日本の選手は我慢強い態度は示すことができるのですが、本質的にはメンタル的にダメージを受けていることも多々あります。海外の選手は態度には出ますが、意外と切り替えは早かったりします。日本人は態度に出すとズルズル行ってしまうケースがほとんどなので、本質的にも強くなる必要があるでしょう。
純粋
世界基準でテニスを練習していくということは、簡単なようで難しいです。地理的に世界の中心から遠い日本では特に難しいことだと感じます。ですが世界基準のチャレンジをしている時のジュニア選手は、純粋にテニスを楽しみ、テニスにプレッシャーを感じ、テニスの持つ面白さと向き合っているように感じます。日本の環境をより世界の中心の環境に近づけるには、まだまだ時間がかかると思いますが、前進あるのみです。
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