天才的と言われて思いつくのはどんなタイプ?
みなさんは天才的な選手と言われてどんな選手を想像しますか?
テレビで見ている世界にもそしてみなさんの周りにも天才的な選手と聞いて頭に浮かぶ選手がいると思います。
・芸術的なプレイをする
・とにかくスピードが速い
・力を抜いているのにボールが伸びる
など、天才的と言われて想像する選手は人それぞれだと思います。
パッと思いつくのは、錦織選手やフェデラー選手でしょうか。
私の場合はもう少しマニアックで、ちょっと古いですが、ハイメ・イサガ選手やヒシャム・アラジ選手です。最近で言えばシャポバロフ選手を生で見た時は鳥肌が立ちました。彼の才能を持ち合わせたまま、身体のサイズがもう少し小さければ、勝つためにもっと多彩な配球が必要になり、見ていて面白くなるのにと勝手な妄想を膨らませていました。ここまで書いていて一人大切な存在を忘れていたことに気づきました。マルセロ・リオス選手です。
これらの選手に共通するのは、軽々とボールを飛ばすこと。そしてアラジ選手とリオス選手は175センチ、イサガ選手は170センチと世界トップランクの男子選手としては、身長が低いこと。様々な変化をつけてポイントを積み重ねるテニスは見ていて退屈しませんでした。
アラジ選手はスペイン留学時代に、2週間ほど練習に来ていたことがあったので、目の前で見る機会に恵まれました。練習相手がユーネス・エル・アイナウイという193センチの選手だったこともありますが、2人の対比がとても面白かったです。アラジ選手の柔らかい身のこなしから放たれる様々な回転のボール、毎回のように変わる打球音は今でも覚えています。
イサガ選手、アラジ選手、リオス選手の中でもっともランキングが高かったリオス選手(最高1位)でもグランドスラムタイトルを取れなかったのは残念でなりませんが、ボクシングのパウンド・フォー・パウンド(全階級で体重差のハンデがない場合に誰が最強であるかを指す称号)のような指標があれば3人ともかなりのランクにいたと思いますが、テニスにはないため、リオス選手以外は知らない人も多いのが残念です。
スピードがあり、多彩な配球とアイディアで大柄な選手を相手に戦う選手は思わず応援したくなりますよね。今だと西岡選手でしょうか。女子では引退しましたが、奈良くるみ選手とか。
一人のお客さんとしてみれば、シンプルに楽しい。そしてコーチとしてみれば思わず研究してしまう。でも再現性がないほどの、先天的な天才性がそこにはある。そんな天才の存在は逆に、努力しなければと刺激をくれます。
自分には才能がない。だから頑張るしかない。でもそんなあいつのテニスはかっこいいし、見てしまう、憧れてしまう。そんな天才の存在はテニスには欠かせないものだと思います。
僕の小説、『ぺしゃん』『ぺしゃん3』に出てくるケンジ君という少年は、天才中の天才で、説明してと言われても説明できない天才という設定で書いています。まだ小6の彼までしか書けていませんが、今後、どんな成長を見せるのか、これから書く予定の僕もドキドキしています。
注目記事
- ヨーロッパのコーチが選手の素質を見抜く時にまず注目するところ
- オレンジボールやグリーンボールはいつまで?
- ジュニアテニスで一気に伸びるために必要な行動
- 世界中、強くなるジュニアが、テニスの練習でやっていること
- ジュニアと親を苦しめるポイントシステムを解説!! ジュニアランキングを上げるための複数年計画の年間スケジュールとは。
- 外人って何食ってるからあんなにデカくなるんだろう?海外のジュニア選手の食事。