オレンジボールやグリーンボールはいつまで?
低年齢からイエローボールでプレイするか、それともじっくりプレイ+ステイのボールで練習するか?
スクールによって考え方が違います。そのことに関する質問もこのブログには寄せられます。
その多くは、イエローボールに変わるタイミングが遅いので不安だという意見。
プレイ+ステイの期間をもっと長くしてほしいという意見は、ほとんど聞かれません。
私の個人的な意見としては、ごちゃ混ぜにしてグラデーション的にプレイ+ステイのボールを減らしていくのがいいと思っています。中学生になっても高校生になってもグリーンボールを使う練習はあってもいいと思っています。
それは、
・戦術練習の質を高めるため
・ボールを飛ばすという感覚をもっともっと追求するため
です。
今日の本テーマではないですが、私の練習でボール出し練習やラリー練習をする時は若干空気が抜けているボールを好んで使います。反面対全面などの反復ラリー練習がよく続きますし、当てるだけでは飛ばないので手出しのボールをしっかりフルスイングして打ち抜くようになるからです。
さて、低年齢の時にできるだけ早くイエローボールに移行したくなる理由は、大会がイエローボールで行われるからだと思います。やはり人間は仕組みには勝てません。
小学3年生や4年生の頃からイエローボールに慣れ、大会で勝っておくと5年、6年になった時のU12でのランキングに好影響が出やすくなります。相手コートにボールを確実に返し、安全に勝ち進むのであれば早くからイエローボールに転向した方が得策かも知れません。
ですが、タイムアンドスペースやノーリピートの概念を感覚的にアウトプットできる能力を身につける『遊び』に近い感覚は育まれにくくなるでしょう。安全に試合に勝つテニスとこの『遊び』の感覚はトレードオフの関係にあります。
どちらかを得ればどちらかを確実に失います。
両方を得るにはゆっくりと時間をかけてテニスを作っていく必要があります。
ドロップショットはバックスピンをかけて前に落とすショットではありません。
・相手を欺く
・瞬間の閃きで動く
・試合全体の流れを読む
などの感性がなければ試合で効果を発揮するショットにはなりません。
その感性を身につけるには、じっくりとプレイ+ステイに取り組むことが絶対に必要です。
正解はないですし、どの取り組み方からも強い選手は生まれます。ただどういう取り組みであれ指導がしっかりとしたビジョンを持っているかどうかは大切だと思います。
その点で低年齢からイエローボールを使うことも少しは必要だと思っています。グラデーション的にオレンジボールを使えるようになれば、イエローも少しは混ぜます。その理由はまた次回に。
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