日本とアメリカ、スペインを頭の中で比較してみた!
アメリカのフロリダ州にある
IMGテニスクラブの元コーチのハラミロ氏が
江坂TCに研修会を開きにやって来ていた。
仕事で参加できなかったが、少し時間ができたので、
コートパスから30分ほど
見学させていただいた。
僕自身は、
バルセロナでのテニス留学を
1年3カ月経験しているので、
海外の指導法自体に、過度の憧れはない。
指導法というより、
日本とアメリカやスペインとの違いを、
ぼんやりと考えていた。
もともと感じていることだが、
テニスの指導法や、上達の仕方に国境などなく、
各スタイルはあるが、
結局『練習するしかない』というのは、
万国共通だと思っている。
共通でない部分、
今日ひらめいたのは、
『ヒエラルキーのあり方』です。
ヒエラルキーってのは、
階級によるピラミッドのこと。
分かりやすく言うと、
アメリカやスペインでは、
容赦なく、実力で階級をつけて
練習相手や環境を変えていきます。
強い者は強い!弱い者は弱い!
プレイヤーは
はっきりとそれを自覚できます。
では、日本ではどうでしょう?
日本では、この『自覚』ができません。
それは、社会通念上、
強いプレイヤーもそうでないプレイヤーも、
平等に扱う必要があるからです。
誤解のないように言っておきますが、
バルセロナでも、弱いプレイヤーは
一生懸命指導してくれますし、
必死でプレーする限り、
見捨てられることはありません。
弱いプレイヤーは、
弱いなりのプライドをかけて、
テニスを幸せに引退する為に、
一生懸命練習します。
僕がまさしくそうでした。。。
おかげで、
満足のいくチャレンジができました。
日本では、この『弱』と『強』の存在の差をあいまいにしてしまうのです。
数年前、日本では、
運動会のかけっこの同時ゴールイン(運動会のかけっこで、最後は差をなくして、みんなで同時に
ゴールインするという、意味不明な現象)
が話題になりました。
みんなが主役である風潮は、
理解できるし、いいことだと思います。
でも、みんながヒーローなわけではないんです。
上達の為に必要なのは、自分のポジションを、しっかり理解して努力し続けること。
これができる子は、
確実にレベルアップしていきます。
今はヒーローでなくても、
努力してなればいいのです。
中学、高校時代は鳴かず飛ばずだったけど、
大学で一気に花開くプレイヤーもたくさんいます。
『弱さの自覚』ができなければ、
プレイヤー自身が、
自分のポジションを理解する機会を失ってしまいます。
冒頭のクリニック中、
ある女子プレイヤーがどうしても、
打点を落として打ってしまい
何度も注意を受けていました。
彼女は自分ができないという『自覚』
ができたと思います。
それくらい、
何度も『恥じ』を感じるような叱り方でした。
日本なら、おそらくその子に対して、
打点を高くとることができる打ち方を教えて、
体の使い方を指導し、
なんとかして高い打点で打てるように指導して行く。。。
「いいんだよ、落ち込まなくて。」
「いいんだよ、
こうすればできるから。」
優しく声をかけて。。。
プレイヤーもそうされると、
その通りチャレンジしてしまう。
結果どうなるのか、そのプレイヤーは
結果がでない自分に落ち込み、
テニスが嫌になる、
もっとひどいケースでは、
頑張ることが嫌になる。。
指導者として、教育者として、
こういう結果が最悪だと思う。。。
弱いプレイヤーと強いプレイヤーが共存して、
一つのテニスクラブで成長していくには、
しっかりと『格差』をつけた方がいいと思います。
差を隠した方が、
プレイヤーは結果傷つき、
辞めて行くのではないでしょうか?
夢のなかでは、みんなヒーロー、
でも現実はミドレンジャー!
いつか赤レンジャーになる為、
影の努力を積み重ねるのです!
僕は、大食いなので、
黄レンジャーでがんばります!笑!
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