情報の送受信の複雑な関係。。。
水曜日は遠吠えブログ!
日曜日の遠吠えブログの中で、池上彰さんの失望を勝手に想像して書いた。日本においては、情報を発信する人の真意が表現されにくい。それは、情報を発信する側が、受けて側の気持ちを考えるから。情報をマネタイズ(商品化するみないな感じ)するには、受けて側の気持ちや状況を考えることが大切だということが、常識になっている。かなり高度のレベルにまで達した資本主義社会ならではだと思います。
情報を商品にしようと思えば、当然受けて側が理解しやすく加工していく必要がある。そして、楽しみながら、気楽に、面倒臭くない状況でその情報に触れたいと思う受け手に合わせていく必要がある。その最たるものが、池上彰さんのテレビ番組だったと思う。リモコンのスイッチを押すだけで、池上さんが現れ、わかりやすく『知っておかないと恥ずかしいと思われる』ニュースを説明してくれ、ゲストのお笑い芸人が適度に楽しい雰囲気を作ってくれる。見ている僕は楽チンです。でも番組を見終わった後に何も残らない。。。
そして池上さん自身も納得がいかずに辞めてしまう。本当に池上さんが、伝えたいことはいったいどんなことだったのか、聞いてみたいですよね。でも現状では、池上さんがやりたいような構成で番組を作ると、深夜3時くらいからの時間帯になってしまうのではないでしょうか?ゴールデンタイムのテレビ番組のスポンサーは視聴率を期待しますから、数字を取れない、商品化されていない池上さんの情報にはお金を出さない。結局、日本の情報には次のような公式が成り立つと思います。
得やすい情報=商品化された内容の薄まった情報
例えば新聞の広告は見ていてワクワクしますよね。どの広告も見やすくて、欲しいものがたくさんあるように感じます。すべてが安くていい商品に見えてきます。マンション広告なんて大好きです。こんなマンションに住めたらいいなぁとすぐに思ってしまう。しかも月々7万円で!なんて知ってしまうと欲しくなる。
でも上の公式に当てはめると。。。電気店の広告を見て、いざお店にいっていろいろと話を聞いてみると安いなりの理由がわかってきたりする。マンションも、実は月々のローン返済額に加えて、管理費、固定資産税等がかかったりすることがわかる。(それは常識か。。)それに加えて、以外と実物は狭かったりする。当然、広告は商品をよく見せようとするものであり、商品の悪い情報は何一つ掲載されていない。それに加えて、専門的な知識で消費者の気持ちを奪う『しかけ』が組まれているはず。広告の中を目線がどの様に動いていくとか、どんな色使いをすれば見た人がどの様な気持ちになるとか。。。素人の僕が考えるのがこの程度なら、実際はもっと高度な『しかけ』があるはず。僕は単純だから誘導されないようにしないと。。笑。
話がそれてしまいました。現在、日本中の『情報』が上の公式にあてはまると思います。塾においても、わかりやすい授業が当たり前みたいです。もちろん、わかりにくい授業よりは、わかりやすい方がいいに決まっています。でもその流れが行き過ぎると、主導権が情報の受け手側にまわってしまいます。そうすとどうなるか?上の広告の例の通り、うまく『しかけ』を作られて罠にはまります。個人的には、授業なんてつまらなくていいと思うんだけど。。。
難しいのは、この『しかけ』を作る側はそれが正しいと思い、常識だと思っていること。そして、情報の受け手側もその『しかけ』を楽しみに待っていること。結局、情報ではなく『しかけ』を受け取って満足しているのです。『しかけ』は情報ではなくてサービスです。得やすい情報は『しかけ』のかたまりのようなものです。
僕はそのことを悪いというつもりは全くありません。ただ、その事実を知っておくことが大切だと思っています。自分にとってどうでもいい情報や、興味がない情報は『しかけ』たっぷりで楽しく得たいですよね。ただ、本当に興味がある情報はそれでは駄目なんだということです。
テニスに関する情報が欲しい(やっとテニスがでてきました、笑)と思ったら、得やすい情報では駄目だということです。最低でも、
①ネットで深く調べる
②難しめの本を読む、本代をケチらない。
③その情報を知っていそうな人に会いにいく
これくらは当たり前にしないといけない。①と②は毎日できることなので習慣化しないといけないですよね。要するに情報の受け手側にまわった時の能力をあげていかないといけない。
日本で社会人をしていれば、情報の発信側の能力はほっといても上がっていくし、それが給料に変わっていきます。でも受け手側の能力は給料には変わりにくく、ほっといても上がりません。なんか生きてるだけで騙されているような、嫌な気分になってきましたね。。笑。言い方が暗かったですね。笑。
日本は情報に関しては、少し他の国と違った受け取り方をして方がいいかもしれません。新聞だってすべてを鵜呑みにしてはいけないような気もします。それは今回書いた『しかけ』ではなく『記者クラブ』という存在が大きいみたいですが、長くなるのでまた今度。
池上さんが本当はどんなことがしたかったのかものすごく興味があります。忘れずに、池上さんに関する情報を得続けていれば、いずれわかるでしょう。楽しみだ!
試合に勝ちたいジュニアには、情報の受信者としての能力を上げることも、上達への近道であると言えます。一昔前には、必要なかった能力かもしれないですね。そして僕のテニスコーチという職業も情報を発信する仕事です。そこには『教師』という役割もあれば、『サービス業』の役割もあり、考えることは多いです。大切なのは答えをだすことではなくて、考え続けること!スペイン帰りお気楽テニスコーチは今日も考える。笑。
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