たまに暗くなる今日この頃。。。
ダメだ。。。まだまだ頭の中がおかしい。日常にうまく戻れない。非被災者なのに。
不謹慎な表現になるかもしれないけど、非被災者であるから、リアリティのない被災をしている。
日本はシステムがしっかりしているし、仕事もあるし、最低限度の生活をできる環境も整っている。
なのに僕は毎日毎日、何に突き動かされて生きていたんだろう?それが全く思い出せない。。。
テニスコーチの仕事なら、テニスを教える。
花屋さんなら花を売る。
セールスマンは物を売る。
社長さんは経営をする。
でもそんなにシンプルに考えられていなかった。花を売るにはどうしたらいいのか?
どうすれば、喜んで買ってくれるのか?売れる工夫をしなければ。。。
なぜそんなことを考えていたんだろう?そうしなければ売れないから。買う人もそうやって仕事をしているから、当然消費者のハードルは上がる。働いてない人も良い物を見分ける目が肥えてさらにハードルが上がる。そんなサイクルで戦うことが日常だった。少しでも等価交換になっていない消費をすると不満になった。
僕はある言葉を思い出す。『戦争のための戦争』
その昔、戦争は王様が始めていた。自分の国の領土の広さを競ったりするために、兵士を雇って行っていた。兵士は自分以外の別の人のために戦っていた。その通説を変えたナポレオンの軍隊は、フランス革命の理想を護って、各個人が自分自身の理想のために戦った。このナポレオンの時代から、戦争は戦争のための戦争になったということです。誰かのためではなく、自分のための戦争。要するに、雇われて適当に兵士をやるわけではなく、自分自身の意思と希望をもって戦争に参加するようになったということ。
こうなると誰が戦争を始めたのかわからない。日本がとかアメリカがとか、国名はあげられるけど、具体的に国王がいてその人の私利私欲で始まるわけではない。そして、お互いが自分を正しいと思っているし、正義だと思っている。王様同士が領土を取り合っていた時は、お互いが自分達の『欲』を認め合い、戦争していた。お互いが自分達を正義だとは思っていない。
有事と平時の差はあれど、これってなんか含蓄のあるお話だ。
戦争で負け、復興を誓って所得倍増計画を行っていた時代は、毎日の労働がなんの為なのか、その目的があった。なんのため?それは、日本を先進国にするため。では国家が安定し、大企業がいくつもその地位を築いた今、毎日の労働はなんの為なのか、その目的を見つけることが大変困難だ。貨幣経済だからお金の為なのか?でも最低限度の生活をするには、フリーターでも十分だ。仕事をして生き生きとするため?しなくてもそんなことできる。
なぜに僕達の世代はこぞって偏差値の高い大学を目指したのだろう?あの受験戦争に主体はあったのかな?誰がおこした戦争だ?
以下は内田樹さんの『ためらいの倫理学』からの引用です。
戦争が戦争のための戦争になった時。国民一人ひとりがおのれの意思に基づいて、主体的に戦争の当事者たらんと決意したときに、戦争は人間のコントロールを離れた。そして、誰も戦争をコントロールできなくなったときに、戦争でははじめてその「本性」を露呈し、その「絶対的形態」を顕現することになる。
争いごとが、各個人の意思に基づいて行われると、人間はその争い全体をコントロールできなくなる。
なんのために?誰のために?そんな毎日を頑張る共通認識の目的が存在しない時代。そのために、とっくにコントロールを失っている毎日。。。そして全員、自分が正義だ。。。
な~んてここまで読み返してみるとなんて暗い文章だ。。。やっぱりおかしい。普段はこんなこと考えなかった。。。でもまあ、コートに立ったら仕事は楽しいし、プレイヤーもみんな元気だ!ご飯は美味しいし、お腹がすくまで仕事をする日常は最高だ!
僕が何を言いたかったかというと、本当に色んなことが終わったのではないかということ。経済停滞は20年も続いていたのに、それを無い物のようにして、残りかすを食い潰してきた。この震災により、日本のイメージは上がるだろう、災害時でも強盗などなくみんなルールを守る高貴な国だ。でも円高、株安はもはや止まらない。。。そして、僕のような能天気な人間の心にも明らかに変化が起こっている。。。
もう終わったんだ。。。間違いなく。。。
僕のまわりにもこのような思考になっている人の話を聞く。でもみんな、日々の仕事には一生懸命取り組み、前向きであろうとしている。そうできるのが、僕達日本人の強みかな。
たぶんしばらくの間、暗い考えが頭をよぎる。。。誰かの本で、自分は鬱になる可能性があるから、あえて能天気な考えを巡らせる時間を作るようにしている。という内容があった。僕の場合、能天気で、楽観的すぎるからたまには、考えすぎるくらいでちょうどいいのかもしれない、笑!
みなさんは、日々何に突き動かされて生きていますか?
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