15年後に評価されたし。。。


PLAY & STAYなる指導法の国際標準みたいなものをITFが作り出した。

低年齢では、通常のテニスボールとコートでは大きすぎる為、ゲーム感覚が身につきにくかったりと弊害がある為、年齢に応じてコートの広さを変え、ボールの種類も変えていくという試みだ。もともとショートテニスというものがあり、狭いコートでスポンジボールで行うものがあった。そのショートテニスと大人のコートとボールの間にいくつかの段階を設定したわけだ。

バルセロナ留学から帰国して以来、小学低学年の指導をしてきた僕としては、かなり期待していたことです。子供の成長に合わせて身体のサイズに適合した、ボールやコートがあればいいのにと常に思っていた。ほんとだよ。笑。おまえまたまた、都合の良いこといって、自分に先見の明があったみたいに言うなよ~って思わないでね。笑。まあ、僕が感じていたぐらいだから、ほぼみんな考えていたことだろう。

僕はこのPLAY & STAYによって、たくさんの子供達が試合経験をたくさん積んで、テニスの楽しさを感じ、強いプレイヤーになって欲しいと思っている。だからこそ、このPLAY & STAYのプロデュース方法は綿密に行って欲しい。小学生での大会を増やしたことによって、テニス人口は増えたのかどうか?小学生から試合にでて、ランキングがつけられることによって、どのような良い点と悪い点があったのか?を十分検討して欲しいと思う。

単純に考えれば、中学や高校からテニスを始めるよりも、小学生のうちから試合に出る方がうまくなるし、最終到達点も高くなるはずだ。でも実際は子供の心はそんなに単純ではない。勝って楽しくてどんどんモチベーションが上がるのは、トップの方のほんの数人。モチベーション格差が生まれ、下位層はやめていく。全体のレベルがあがっているとは思えない環境になっているとも考えられる。

この上、この現象がさらに低年齢で起こるとしたら、テニス界にとってプラスなのかなぁ?とか思ってしまう。だいたい、公式のテニスを始める前にテニスの小さい版をやることがプラスに働くという発想があるのなら、軟式テニスはもっと肯定されてもいいんじゃないのかなぁ?

ちょっと話はそれるが、サッカーのメッシの8歳の映像を見たことがある。その頃から、もう今のメッシなんです。ドリブルのリズムやすべてが。。。日本でPLAY & STAYのチャンピオンが誕生して、ものすごい才能を感じるとする。そんな選手の誕生は素晴らしいことだと思う。大切に育てて欲しい。そして幼稚園の段階で、テニスに絞り、プロにしようと躍起になり、PLAY & STAYに没頭する。これもいいと思う。韓国では幼少の頃から、儲かるプロスポーツに英才教育で挑戦することは、あたりまえだ。

ただ、結果至上であるとか、負けるのは悪いことであるかのような、雰囲気を作ることに関しては反対したいと思う。その雰囲気は社会が作り出すものであり、その大会に携わるすべての人が作り出すものだ。その雰囲気の構築に無関心になって欲しくない。

子供は社会の宝なのだから。経営側は儲かればいい。親は自分の子だけ勝てばいい。コーチは仕事につながればいい。そんな他人事ですまされる社会が生み出すPLAY & STAYなら協力したくない。ジュニアに世界で活躍してもらいたいなら、15年後に評価されるような大会の雰囲気を目指して欲しい。なぜ、2027年に世界でこんなに日本人が活躍しているのか?それは2012年にこんなに素晴らしいPLAY & STAYの導入をしたから。そう言われるようになってほしいなぁ。。。

先日紹介した本にあった、スマナサーラさんの言葉。

進化を運転しなくてはならない。

子供を護れない国は滅びる。進化をうまく運転しするのは、PLAY & STAYに携わる全員だ。
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