『ミスをしない』という言葉
こんにちは!
テニスというスポーツはゲームです。ゲームなので、勝ち負けがつきます。テニスというスポーツの爽快感を求めるならば、ミスはあまり気にせずに気持ちよく打った方が気持ちがいい!でも競技テニスとなればそうはいかない。
テニスというゲームは、エースで終わるポイントよりも、ミスで終わるポイントの方が圧倒的に多いです。エース、もしくはエース級のボールで相手に返球させない、ミスをさせるポイントが多ければ多いほどレベルの高い試合と言えるでしょう。
でもこのミスを減らすとういうのは、ものすごく難しい作業です。もちろんプレイヤー自身が、そこに気づいてくれたらある程度は簡単なのですが、一言で『ミス』といっても一人一人受け取り方が違うし、ただ当てるだけでもいいからミスしないというのも違います。
要は調整力の問題です。自分の力量、相手からのボール、自分の体勢などあらゆる状況を瞬時に感じ取って、『ミスをしない範囲で一番威力があったり、相手にプレッシャーを与えられるボールを打つ』ことが要求されます。
低年齢でも、一般プレイヤーでもそのことに気がつくか、もしくは調整能力が高いとそれが可能ですし、『勝利』という結果も出やすいです。
ボールを相手コートに入れることにそんなに苦労しないプレイヤーもいれば、その逆もいます。僕は後者だったのでよくわかります。当然、試合に出始めて1年間は全く勝てませんでした。
ミスを減らすには、意識させるのが一番いいのか?これは難しい問だと思います。
ラリーが続きやすい柔らかいボールを使うのも方法だと思うし、クレーコートなどの球足の遅いコートで練習するのも方法です。
そして何より、『ミスを繰り返すこと』で自分の持っているものをしっかりと理解できる。その機会を失わせることにならないか?
うまく表現できませんが、『ある』ものはあるし、『ない』ものはないです。みんながみんな、マレーのようなボール感覚を持っているわけではありません。
マレーは、誰にもない『感覚』の持ち主だったから、バルセロナで毎日見ている時に、僕にはあまり真面目に練習しているようには見えませんでした。でもコーチ達は、『彼は世界のトップ10に入る』と言い切っていました。そしてバルセロナのコーチ達も、マレーにそれ以上のハードワークを強要していませんでした。彼の持っている『特別な感覚』をしっかりと見抜いていたのでしょう。
そして何も持ち合わせていない僕には、容赦のない基本練習攻撃!笑!当然ですよね。笑。僕はミスは少ないんですが、とにかくボールにパワーがないので、1年3ヶ月ひたすらパワーをつける練習でした。。。
話がそれてしまいました。僕が言いたいのは、ミスを減らすことを意識させすぎて、『均一化』させることはどこまでプレイヤーの為にいいことなのだろう?ということです。
『均一化』させることは、『気づき』の機会を奪うことになります。大人の視点や考え、理想を押し付けることは簡単ですが、それはとても繊細な作業であり、ある意味で『絶対にミスが許されない』ことであるように思います。
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