調整能力
こんにちは!
このブログには東北から九州まで、ジュニアテニスプレイヤーからお便り(メッセージ)をいただきます。みなさん悩み、苦しみ、子供達のことを思って考えています。ジュニアの年齢としてはまちまちですが、小学低学年から中学生までが多いです。高校になれば、親がどうのというより、自分次第という感じが強まるのかもしれません。
多い質問の一つが、親がラリーしてあげてもいいのか?という悩み。
①悪い癖がつかてしまわないか?
②親のヒッティング能力が不十分なので不安
などなど、心配が多いようです。
僕の個人的な意見としては、一概には言えないですが、おおむねどんどんラリーしていただいて大丈夫だと思います。ただ打ち合うよりも、できるだけラリーが長く続くように練習できるといいと思います。
それによって身につく能力は『調整能力』です。
テニスは相手コートにボールが入らないと負けるスポーツです。確かに力の伝導がスムーズなフォームで打つこともものすごく大切です。他にも大切なことはたくさんあります。でも力加減をその都度調節して、ボールをコートに入れる能力は、試合に出場しはじめた初期の段階でものすごく必要になってきます。ダブルフォルトも調整能力がないと多くなってしまいます。
調整能力にも色々あるのですが、親子でのラリーで身につくのは、スイングスピードの調整能力だと思ってます。テニスは一定の速いスイングのみで行われているようで、意外と遅いスイングを使用するケースや、スイングを途中で止めたりするケースもたくさんあります。なぜか?相手コートにボールを入れるためです。(他のケースもありますが。。。紹介していくと、きりがないので。。。)
この様々なスイングスピードを無意識に使い分けるのに、親子のラリーは適していると思います。もちろんスイングスピードだけでなく、インパクトでの握り加減とも言えます。それは、人それぞれだし、言葉にして表現するには限界があります。
実は、コーチとのラリーではこの調整能力は意外と見につきにくいのではないか?と思ったりもします。コーチの方に調整能力がありすぎるからです。コーチって打ちやすいボールを打つことも仕事の一つなので、自然と相手が打ちやすいボールを打ってしまいます。そしてボールがあまりばらつきません。(僕レベルのコーチならばらつきますが。。。笑)
それに加えて、強いボールでもコーチは普通に返してくるので、ムキになってグリップが厚くなりすぎたり、いつもフルスイングのみでもラリーできるので調整する必要がありません。
一般のスクール生の方でも、コーチとラリーすると続くのに、スクール生どうしになるとうまくいかないなぁ。。。と感じたことがある方がいらっしゃると思います。
まさにそのスクール生どうしのラリーに必要なのが調整能力なのです。
低年齢どうしのラリーでは、なかなか集中力が続かずに、調整能力が伸びない。
コーチとのラリーでも伸びない。
最短距離は、お父さんお母さんとのラリーかもしれませんね。
僕がそう進めるのは、社会的な状況もあります。早期に結果を求める傾向にあるので、結果を積み重ねながらチャレンジを続けないと、子供自身もサポートする親御さんもメンタルを保つことが難しくなっている。
一昔前なら、打って打って、入るようになれば勝てるだろうって感じでも良かった。別に今でもそれでいいんでしょうけど、なかなかそうもいかない。
そんな、低年齢から調整能力をつけようとしたら、入れるだけのプレイヤーになって、器が小さくなっちゃうよ!っていう人は、それも一つの正解なのでそれでもいいと思います。
別にいつもフルスイングプレイヤーでも、力がついてきてボールをネジ込むことができる年齢になれば、勝てるようになります。
まあ、ごちゃごちゃ考えてもキリがないので、ストレス解消がてら、お子さんとラリーしましょう!さらにストレス溜まること間違いなしですか?苦笑。まあまあ楽しんで!
iPhoneからの投稿
注目記事
- ヨーロッパのコーチが選手の素質を見抜く時にまず注目するところ
- オレンジボールやグリーンボールはいつまで?
- ジュニアテニスで一気に伸びるために必要な行動
- ジュニアと親を苦しめるポイントシステムを解説!! ジュニアランキングを上げるための複数年計画の年間スケジュールとは。
- 世界中、強くなるジュニアが、テニスの練習でやっていること
- お子様に『お前は足が遅いなぁ〜』とついつい言いたくなる時に参考にしたいオーストラリアンオープンテニスのスピードデータの読み方
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。