ヨーロッパジュニアに学ぶ、ジュニアテニスに必須の3つの変化


それは、
①前後高低の変化
②戦い方の変化
③メンタル面の変化

です。これらの変化の幅がとにかく大きいのが特徴です。

①前後左右高低の変化

ボールコントロールの変化です。日本では左右の揺さぶりも少なく、コースを積極的に変えるようなことを控えてミスを減らす傾向があります。ヨーロッパでは、左右だけでけでなく、
・高さの使い分け(特に男子)
・前後へ相手を動かす配球

も積極的に行って相手を動かしていきます。前後の揺さぶりというと、ドロップショットばかりに意識が行きがちですが、相手を下げる配球はとても重要です。相手のポジションを下げることでオープンコートが生まれるからです。

②戦い方の変化

攻めてきたり、守ってきたり、何もしてこなかったり。
・セット毎
・ポイント毎
・一つのラリーの中

これらの状況で戦い方が変わります。ボールを打つことに集中するだけでなく、戦い方に頭を使う習慣があります。頭の使い方や戦術の選択を体系的に学んでいるかというと、そうでもなく、
・同じことを繰り返すことを感覚的に嫌う
・球技のやり取りのセンスがある

という感じなので、盗むことが難しい要素でもあります。日本人は体系的に学べるダブルスでは、変化をつけることがうまいですが、感覚的なことを盗むには、その能力が育つ土壌を真似る必要があるので難しいところです。

③メンタル面の変化

平均して集中力が高い日本人に比べて、集中している時間もあれば、明らかに抜いている時間があります。それから、日本人は一度集中力が切れると戻ってこないのに対して、ヨーロッパの選手は(特に本番の試合では)、諦めたと見せかけてまた集中状態に戻ってきます。そして高い集中状態に入ると、攻撃的なボールが入り始め、なかなかその集中状態からでないことも特徴です。

リスクを恐れずに

低年齢から競技テニスを始めると、結果を恐れずに色んなことにチャレンジできるため、変化をつけられる選手が育ちやすいと思っていましたが、実際には、ランキング制度があるため、結果にこだわることになっています。ランキング制度のメリットもたくさんあるので、これはしょうがないことです。低年齢の頃から変化に富んだレベルの高いやりとりをしているヨーロッパから学べることはたくさんあると思います。

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