プレッシャーはあって当たり前。ジュニア達の心の負担を考慮したクロアチアの大会運営。
テニスはスポーツ、テニスはゲーム
テニスはスポーツであり、テニスはゲームです。競い合うことが楽しく、競い合うことで自分を高めていくことができるツールです。まずはゲームとしてのテニスを理解して取り組む必要があり、相手を上回るために自分の資源を最大限に使ってコート上で表現する必要があります。ゲームという言葉のイメージ通り、コート上では楽しんでプレイできることがベストです。
でも試合は単なるゲーム以上のプレッシャーやストレスがかかるのも
ですが、いざ競争の世界に巻き込まれると、そんな綺麗事ばかりで済まされることは少なく、低年齢であれコートに立てば、プレッシャーやストレスを感じながらプレイすることになります。強い選手や年齢を重ねた選手は、徐々にそのプレッシャーやストレスでさえも楽しむことができるようになりますが、最初からそうできる選手は少ないと思います。
プレッシャーを楽しむというのは、ごく一部の選手を除いて、かなり試合経験を積まないと難しいものです。周りの期待、競技自体の緊張は、見ているコーチや保護者でも胃が痛くなることもあるくらいです。『テニスはゲームだから楽しもう!』って口で言うほど容易いものではありません。
だからこそ楽しい雰囲気、楽しい思い出にしようとする努力が必要
ヨーロッパの大会に参加して感心するのは、そんな子供たちのことを思いやって、大会の中で色々な工夫をしてプレッシャーから解放してあげたり、楽しい思い出にしてあげたりと言う工夫をしているところです。クロアチアのスムリクバボールやdudBowlでは、午前中から試合をスタートし、夕方からは必ずお楽しみイベントを行います。大会は1週間に渡って行われます。子供達にとっては、レベルの高い競争と一夏の楽しい思い出の両方が経験できます。大会を運営する大人達や、選手をサポートする大人達は、それまでの人生経験からプレッシャーやストレスに対する耐性は強いです。でも選手達はまだその耐性が備わっていません。そんな子供達のことを考えた大会運営は何度行ってもとても勉強になります。ある程度の耐性が身につくまでは、プレッシャーを和らげるのではなく、プレッシャーを浄化するご褒美があっても良いかもしれませんね。クロアチアの大会の様子は過去記事集をご覧ください。全てスポンサーとの協力でイベントを行っているので選手達はエントリー料だけで1週間テニスとイベントを楽しんでいるところも特筆すべきところです。
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