エスパルシアコーチとのミーティングでたどり着いた、良いテニスを身につけるために、幼少の頃から育んでおきたいマインド。


現在、スペインからエスパルシアコーチを招いて5泊6日のテニスキャンプを開催しています。世界トップ選手のツアーコーチをしナダルに勝った経験。中国のナショナルチームジュニアを始め、数々のジュニア選手を指導した経験。また世界中のプロコーチを指導してきた経験から、5泊6日の期間でジュニア達に、『テニスで勝つために必要な頭の使い方』をテーマに練習します。

難しい戦術練習に挑戦

キャンプ3日目となる今日は、難しい戦術練習に取り組みました。弾むボールを使った後の動きや、スライスを使って主導権を握り返す展開などに挑戦しました。普段から組み立てに関心がないジュニアにとって、こういうメニューは苦痛です。最初はうまくいかないし、コーチの言わんとしているイメージが掴みきれません。頭では理解できていても、自分のパフォーマンスとして表現できません。

柔軟にトライできる選手と、拒絶反応を示すジュニアに分かれる

練習内容が難しくてうまくいかない時、それでも柔軟にトライできる選手と、そうできずに拒絶反応が出てしまう選手に分かれます。するとエスパルシアコーチは、全員を集めて、

『みんな、難しいと感じたことを挑戦しようとしていない。難しいと感じたことでも、とにかくトライしてやってみることが大切だよ』

とアドバイスしました。

私の経験

江坂のコーチをしていた時、同じように戦術練習をやっていました。難しい内容の練習をした時に、すぐにできなくても柔軟にトライできるジュニアの方が、多彩なテニスを身につけていきました。わかりやすく言うとノリが良い選手です。必要だと思う能力は、難しい練習をした時に、ネガティブに考えずに、ポジティブに考えられるマインドです。難しい=楽しいと言う風に切り替わる選手は、吸収が早いです。

失敗に対する対応

エスパルシアコーチとお昼休憩中にミーティング。選手達のネガティブな反応に対処できるように明日もう一度同じメニューに取り組んでみることに決まりました。我々もネガティブにならずにチャレンジです。2人で話をしていて、フィジカル不足はしょうがない。でもエモーショナル不足は改善できるという結論に達しました。低年齢、それこそ幼稚園の頃から失敗を恐れないマインドを身につけられるようにしていれば良いのですが、みんながみんなそういうわけではありません。最初はネガティブな印象を持った練習でも、今持っている能力で頭を使い、練習の意味を理解し、怖がらずに表現していくことでプレイの質は必ず向上します。難しいことを楽しめるマインドを育むため、我々もネバーギブアップです。

エモい練習を目指します!

ジュニアの頃に戦術の必要性を知ってもらいたい

このテニスキャンプのゴールは、戦術の必要性を知ってもらうことです。ジュニア達の興味は、往々にして、速いボールを打つことにフォーカスされ過ぎてしまいます。なぜ、弾むボールやスライスで変化をつけるようにエスパルシアコーチは言うのか?なぜ速いボールを打つことよりも変化をつけて相手を走らせたり、後ろに下げたり、打ちにくい高さで打たせることが必要なのか?そしてそのためには、どのようなことに注意して基本技術を習得すれば良いのか?結果にこだわって伝えてみようと思います。

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