シャラポワと本田圭佑の進学に見る、スポーツ(テニス)と勉強の両立。
ここ最近立て続けに、興味深いスポーツ選手のニュースが飛び込んできました。(この記事は7月30日に追記しました。)
テニスのマリア・シャラポア選手が、ハーバード経営大学院に進学したニュースと、サッカーの本田圭祐選手がマサチューセッツ工科大メディアラボの特別研究員に就任したニュースです。
小学生の頃から、スポーツに邁進し、世界の舞台で活躍する二人。ひと昔前の先入観では、スポーツばかりやってきていると、勉強はできないという通説がありましたが、現状は違うようです。
マリア・シャラポア選手は、ドーピング問題で出場停止に。(スポーツ裁判所に異議申し立て中)そしてその間を利用して、ハーバード経営大学院に進学します。
ハーバード経営大学院(ハーバード・ビジネス・スクール)とは。
日本人卒業生は、楽天の三木谷さん、ディー・エヌ・エーの南場さん、前ローソンの新浪さん、ライフネット生命の岩瀬さんなど、錚々たるメンバー。
ちなみに今年度の場合、入学志願者のうち合格したのは、たった11%だそうです。
どんな入学試験かはわかりませんが、この記事には『Athlete successfully passed entrance examinations』とあります。
Maria Sharapova became a student at Harvard University
シャラポアのツイッターには、入学の喜びを写真を載せたツイートや、
最初のプレゼンテーションの様子などがアップされています。
もともと『シュガポワ』というお菓子のオリジナルブランドを展開しているシャラポア。ビジネスに対しても、ハーバード経営大学院ビジネススクールに通うほどのモチベーションがあるんですね。
そしてサッカーの本田選手は、マサチューセッツ工科大のメディアラボの研究員になったそうです。
主に学際的な研究に焦点を当てている研究所で、大部分の研究グループが、『人間とコンピュータの協調』をテーマにしているそうです。
日本人でも、コンピュータ研究者の石井裕さんやアーティストのSputnikoさんが研究を行っています。
本田さんは、『私は、世界にいる全ての子ども達に高いレベルの教育を提供する持続可能なプラットフォームを創るという、私の人生の任務を達成するために研究所の皆さんと仕事をしていきたいと思っています。』とコメントしています。
この2つのニュースで感じることは、スポーツ選手だから勉強ができないというのは、間違った先入観であるということ。
あのイチロー選手も中田選手も勉強はものすごく出来たと聞きます。野球の桑田選手は早稲田大学の大学院を卒業。その後、東大大学院に進学・卒業後に、東大大学院の特任研究員にもなっています。
桑田選手は、早大大学院を首席で卒業、『野球道の再定義による日本野球界のさらなる発展策に関する研究』は、最優秀論文賞と学術的に価値の高いものに贈られる『濱野賞』を獲得しています。
トップクラスのプロ野球選手でありながら、早稲田と東大の大学院を出ているなんて。。。
私の周りでも、テニスができて、なおかつ勉強もできる子の割合は増えています。テニスを頑張りつつ勉強もして、アメリカの大学に奨学金付き(返済の必要なし)で進学する子もいます。
テニスやサッカーは、戦術的な要素が大きいので、頭にも良い影響があるのかもしれません。頭を整理して考えて、瞬間的に判断を繰り返すスポーツです。
スポーツで結果を出す為には、自ら考えて自らをマネイジメントして、頭をフル活用する必要があります。
この二人のトップアスリートの進学は、テニスと勉強の両立が不可能でないどころか、スポーツで結果を残すためには頭も鍛えておかなければならいと感じさせられます。
教え子の中には、小学生で競技テニスを頑張り、5年の途中で受験に切り替えてなんと灘中に合格。その後また競技テニスに復帰して頑張っているジュニアもいます。その話はまた後日。
テニスだけに興味を持ってテニスだけに偏った努力をするのではなく、幅広く興味を広げて、身体も頭も鍛えることで、良い相乗効果を生み出すのでしょうね。
追記(7月30日)
シャラポアはハーバード・ビジネススクールの2週間の短期コースにチャレンジしたようです。ちょっとがっかりですが、テニス以外のことにも興味をもってチャレンジする姿は、参考にしたいですね。
注目記事
- ヨーロッパのコーチが選手の素質を見抜く時にまず注目するところ
- オレンジボールやグリーンボールはいつまで?
- ジュニアテニスで一気に伸びるために必要な行動
- ジュニアと親を苦しめるポイントシステムを解説!! ジュニアランキングを上げるための複数年計画の年間スケジュールとは。
- 世界中、強くなるジュニアが、テニスの練習でやっていること
- お子様に『お前は足が遅いなぁ〜』とついつい言いたくなる時に参考にしたいオーストラリアンオープンテニスのスピードデータの読み方