2017クロアチア遠征初日 テニスは相対評価のスポーツ。比べてみて自分自身で理解できるヨーロッパの選手との違い
6月18日から2週間、クロアチア・ドブロブニクへジュニア3名と共に遠征に来ています。ヨーロッパ中からハイレベルな選手が集まるテニスキャンプとテニストーナメントに参加します。(写真は出発の関空)
テニスキャンプ初日
キャンプ初日でまだ、それほどたくさんの選手は集まってきていませんでしたが、ウクライナやロシアのジュニアとラリー練習とポイント練習をしました。今回の遠征に参加の日本人ジュニア選手は、日本では日々競い合い、いつも誰かと比べ合いなが実力を磨いてます。テニスは、他の誰かと比べることで、優劣がつく、相対評価の要素が強い競技です。
海外の選手との相対評価
海外、特にヨーロッパのクレーコートで、そこでのプレイに慣れた同い年の選手と比べられる経験は、辺境の島国日本人にとって貴重な経験です。
・ボールの重さ
・戦い方の稚拙さ
小学生の選手でも、まずこの2つが劣っていることに自分達で気がつきます。今回の参加ジュニアは、3人とも初日のランチ後のミーティングで上記の2つについて自分たちの言葉で、気づいたことを話してくれました。
・ボールの重さ
このブログでも何度も触れている、ボールの重さ。打ち返す時にラケット面を押してくる相手のボールの力が、日本では感じたことがないくらいの力なので、『重い』という表現になるのでしょう。そしてその重さは、1発でエースを取るような破壊力はないものの、じわりじわりとプレッシャーとなってのしかかってきます。結果として、打ち急がされてミスをしてしまうということにつながります。
・戦い方の稚拙さ
クレーコートを得意とする選手は、
・長いラリーをすること
・自分から変化をつけること
に慣れています。日本国内で戦っている時は、それほど感じなくても比べる対象が変わると、違いが顕著にわかります。日本のジュニアは、ラリーをさっさと終わらせたがる、もしくはラリーし始めると、いつまでも続けるようなプレイをしているように見えます。日本では強いと言われているジュニアでも、そう自分自身で気がつくほど、弱点が露呈されます。
ヨーロッパでもまれることの意味
強い選手は、国籍を問わず世界中にいます。世界の中で、ヨーロッパを遠征先にするのは、学べることが明確で、しかも低年齢の時に経験しておくと後々役に立つことだからです。
重いボールに翻弄されずにラリーをして、自滅せずに変化をつけながらチャンスを待ち、攻めきるor守りきる形でポイントを終わらせる
そういうポイントの取り方が感覚的に理解できるようになることがこの週末までのキャンプの目標になります。海外のジュニアと自分とを、こちらの土俵であるクレーコートで相対的に比べることで理解できた課題です。
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