競技ジュニアテニス後のセカンドキャリア、保護者の皆様に求められること。
ジュニア競技テニスが終わった後のことを、セカンドキャリアと呼んで良いものかどうかはさておき、競技テニス終了後のことを頭の片隅に置いておくことは、コーチや保護者の皆様にとって必要なことだと思います。
テニスと同時進行で何かに取り組むマインド
以前の記事でも書きましたが、夢中で取り組んだテニスがなくなったからといって、その空いたスペースに、すぐに何か入ってくるわけではありません。ということは、
テニスが終わってから考えたのでは遅い
と言えると思います。
テニスというフィルターを通して世の中を見る
テニスを中心に日々を過ごしていますから、テニスを通して考えを育んでいきます。
・世界と繋がっている
・一人で戦う
など良い面もあれば、
・強ければ良い
・練習時間さえ頑張れば後は自由
という悪い面もあります。
特に、『スポーツを通じて学べること』というマジックワードが存在していて、スポーツを通じて学べること=全て良いこと
という風に語られがちですが、それほどシンプルではないと思います。
情報収集
大切なことは視野を広げてあげることです。テニスが上手くなるために必要な努力の仕方は、その他のこと全てに当てはまるわけではありません。このインタビューにもあるように、世界1位を4人育てたスペインのアンヘル・ヒメネスコーチも、『テニス以外の進路を教えてあげることも、親の重要な役割だと思います。』と言っています。テニスが大好きなジュニアは、なかなかテニス以外のことに興味を示しません。それは他の情報を入れようとしないからです。テニスへの興味を上手く利用して、他にも夢中になれるものを探せるといいと思います。
文武両道
3月に箱根キャンプに来てくれた、世界トップ選手のツアーコーチだったエスパルシアコーチもテニスだけのジュニア生活には警鐘を鳴らしています。彼が指導していたギジェルモ・ガルシア・ロペスという選手は、世界23位まで行きましたが、建築家になるための大学に行く予定にしていたそうです。テニスの実力がついたのでテニスを選んだそうですが。
私の周り
仕事関係のつながりで、テニス以外のスポーツの方と接する機会も多いのですが、スポーツ一筋の生活ではセカンドキャリアが限定されてしまうという意見を良く聞くようになりました。
『スポーツを通じて学べること』のポジティブな面をジュニア達の将来に生かすため
にも、保護者の皆様のテニス以外のサポートは重要になってくると思います。
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