ジュニアテニスのお父さん・お母さんへ、ランキングで判断せずにテニスを見る訓練をした方がいい理由。
お子様の試合をサポートする時、それぞれの試合を
負けられない戦いと挑戦する試合
にきっちり分けてしまってませんか?
競技テニスをサポートしていると、ドロー表を見た時点で、ある程度の勝ち上がりがイメージできるようになります。
・この相手なら3回戦まではいける
・シードがついたのでシードは守りたい
・ものすごく強いあの選手と対戦するまでは負けられない
ドローを見た時に目標ができます。なぜこういうことが可能かというと、地域の試合では、どの選手がどれくらいの強さなのか?ランキングやこれまでのデータで知ることができるからです。
テニスの質を見る習慣を大切に。
ここでぜひ気をつけてもらいたいのは、ジュニア選手それぞれのテニスを見る目を養うことを忘れないでもらいたいということです。魅力的な良いテニスをしているのか?という視点は、お子様自身の上達にも生かされます。低年齢化が進む競技では、小さい頃から、競技を絞って練習時間を長く取っている選手がどうしても強くなる傾向にあります。ですが、お子様の将来(テニスもテニス以外も)を考えると、質の高いテニスを目指して、与えられた時間の中で努力しているかどうかの方が大切です。
ヨーロッパ
テニスヨーロッパをはじめ、ヨーロッパでは、国境をまたいで行われる大会がたくさんあります。強い選手は当然、噂が回ってマークされていますが、それは飛び抜けた選手だけ。それ以外のジュニアは、やって見ないと誰が強いのかわかりません。さらにみんな練習よりも試合の方が強くなりますから、ラリーしているのを見ただけでは強さが測れません。実際、弱そうなのに戦って見ると強い選手がたくさんいます。ドローを見てもどこまで勝ちあがれるかなんて予想もつかず、対戦相手のテニスを見て、そして本番の試合中に自ら考えながら、相手の力を測りながら戦うことが当たり前です。
弊害
ドローを見た時点で勝ち上がりがイメージできることの弊害は、
試合が負けられない戦いと挑戦する試合に分けられてしまうことです。
試合は常にチャレンジ精神を持って、自分と相手と戦うメンタリティを育むことを目標にした方がいいでしょう。自分はこれが得意で相手はこれが苦手、だからこう戦うというように、勝負脳を鍛えた方がいいです。試合の立ち上がりが苦手だというジュニアが多いですが、そもそも立ち上がりは、自分のその日の調子や、相手の実力がわからない中で、試合をスタートさせる戦い方なわけです。立ち上がりで自分のテニスをしようとするのも、弊害の一つと言ってもいいかもしれません。どんな環境でも質の高いテニスを目指せるようにサポートしていきましょう。
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