スペインドリルの球出し練習は、ジュニアテニス選手になぜ好影響を与えるのか?
スペインでは、シンプルなパターンの反復練習があり、スペインドリルと呼ばれています。そのドリル中、コーチからのボール出しは勢いがないボールが送られます。飛んでくる勢いがないことから、指導者の間では『死んだボール』と呼んだりします。ボールが山なりで勢いがないことで、
・ボールへの入り方
・打点の取り方
・身体の使い方
に良い影響があります。
・ボールへの入り方
山なりの軌道のため、待ってしまうと低い打点で打つことになります。自分からボールに入っていって、高い打点でとらえることで、ボールへの入り方を学ぶことができます。
・打点の取り方
ボールへの入り方と重複しますが、打点を落とさないように、自ら打点を選択する練習になります。また、スペインドリルでは、ディフェンシブに下がる動きもあります。下がり切れずに、ショートバウンドになって詰まってしまうのも、打点の取り方としては良くないです。
・身体の使い方
ボールの勢いがないので、自分からボールに力を加えることが求められます。手や腕にばかり力が入ってしまうと、ボールを飛ばせないので、正しい・効率が良いフォームが必要になります。
ケース・バイ・ケース
ボールの勢いは、
・選手のパーソナリティ
・練習テーマ
によって調整します。選手が経験の浅い非力な女子選手の場合は、
低めの軌道で、少し勢いをつけてボールを出します。そうすることで、打点が取りやすく、勢いがあるボールも打てます。自信をつけるにはその方が良いでしょう。
また、高い打点で自ら打ち込む練習を重視したいのであれば、勢いをしっかりと殺した、山なりのボールが良い練習になります。どの部分を強化したいのか?プランを持って行い、そのプランに合ったボール出しをアレンジしていけば良いと思います。
スペイン
もともと腕力が強く、クレーコートでしっかりと打ち込んでいくことを目的としているので、スペインでは勢いのないボールを出すことがほとんどです。1年、2年と繰り返し行うことで、
・正確なフットワーク
・正確な打点
・重い球質
が身につきます。
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