スペインのジュニアテニス選手に学ぶ、ちょっと複雑なポイント練習を楽しめる余裕。
現在、スペイン遠征中です。エスパルシアコーチのレッスンでは、ポイント練習をする時に、テニス以外の部分で細かいルールを設けてテニスに集中できなくすることがあります。なぜそうするのか?それは、そういう状況こそが、
テニスの勝負そのものだから
です。
例えば
・コート1面でラリー開始
・選手Aは選手Bの打つコースをコピーする
(Bがクロスに打ったらクロス。真ん中なら真ん中に返球しなければならない。)
・選手Bは自分の好きなタイミングで『ポイント!』と叫んでポイントスタート
というような形式です。
そういう状況を楽しむスペインのジュニア
実際にやってみると、
・ラリーをミスせずに行わなければならない
・自分でポイントの始まりを決めなければならない
という負荷がかかるだけでミスが多くなり、ポイントがほとんど成立しません。
・最初のラリーでミスばかり
・ラリーに集中してポイントがスタートできない
ということになり、グダグダになってきて、練習へのテンションが下がってしまいます。さらに基本的な要素も入れて、
・打つ瞬間にボールにプリントされているメーカーロゴが見えたら『1』見えなかったら『2』と声に出して言いながらラリーをする
というルールを加えたりします。
私もそういう練習が苦手で、シンプルにポイント練習をさせて欲しいタイプでした。ですがスペインのジュニア達は、あまりストレスを感じずに楽しんでチャレンジできるし、そういう状況でも勝ち負けに、ものすごくこだわります。
難しい状況をなんとかするのがテニス
テニスが強くなるには、高い次元の基本技術を習得するとともに、高い次元の『戦い方』を学ぶ必要があります。試合中、難しい状況になった時に、『なんとかする』ことができる選手が強い選手です。
本気で遊ぶことを大切に
上手く打つことや綺麗なポイントパターンの練習だけでなく、脳にストレスをかけた状況で行うポイント練習は、テニスそのものであり、勝負そのものです。毎回、少し難易度の高い要求を出して、ポイント練習をすることで、真剣なボールで遊びであるテニスの本質に迫ることができます。
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