クローズドスキルについつい偏ってしまう。。。イベント感想ブログ


テニスは基本的なボールを打つ技術(クローズドスキル)とゲームの中でそれを活用する能力(オープンスキル)から成り立っています。

最近、ヨーロッパ遠征中の友人コーチと話した際、日本人選手のボールの質はヨーロッパの選手に追いついてきていると言っていました。しかし、それを実際のゲームで活用する力、すなわちコーディネート能力には差が見られるとのことでした。

今後、スポーツトレーナーを含めた身体の使い方の研究により、日本人のフィジカルに合わせた最良の打ち方がどんどん明らかにされていくでしょう。ですが、多彩な配球の技術や相手との駆け引きの中で新しいアイディアを作り出す能力を磨くには、より工夫を凝らした練習が必要だと感じています。ヨーロッパを主戦場とすることでその能力は自然と身に付くかもしれませんが、多くの選手にとってはそれは容易ではありません。

昨日行ったシングルス練習イベントでは、「展開力を身につける」というテーマでスライスを取り入れたミニゲームを行いました。参加したジュニア選手たちはヒッティング技術は高く、全国大会経験もありましたが、意図的にスライスをラリーに取り入れることに不慣れで、スライスを使用した後の展開においてもアイディアの乏しさやフットワークの拙さが目立ちました。

また、弾むボールを打って相手のポジションを下げる練習を行いましたが、前にポジションを取る動きが不足しており、適切な動きのイメージも持てていないようでした。

これまでの練習の内容に偏りがあったと考え、私自身も反省しています。確かに戦術の練習は行っているものの、それが実際のゲームのような不確定要素を伴う練習ではなく、パターン練習に偏っていたと感じます。

20年以上前、私がスペインに留学していた時、ヨーロッパ中の選手たちがダブルスのゲームに非常に熱心であることに驚きました。その当時の経験を通して、ただ良いボールを打つだけでなく、瞬時の判断や発想で相手を上回ることの重要性を理解しました。

テニスの練習にはクローズドスキルとオープンスキルのバランスが必要です。私の仮説として、日本人はクローズドスキルに優れていると感じています。それゆえ、オープンスキルの練習にもっと焦点を当て、本質を追求する必要があると思います。この分野の更なる研究と理解を深めるために、具体的な言語化が必要です。引き続きの学びが必要だと感じています。

練習会は月に2回行っています。
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