折れずにただ淡々と
子どものテニスのサポートでおすすめなのは、しっかりサポートしつつも、感情に感情移入しないことです。
テニスは上達だけでなく、上達しても、同じレベルの選手同士の勝負で勝たなければ結果につながりません。
上達はある程度計算できても、結果として勝負に勝てるかどうかはなかなか計算できません。
怖いのは子どもの気持ちよりも先に親の気持ちが折れてしまうこと。
適度な距離感、良い距離感を保ってサポートしているうちはいいのですが、距離が近くなってしまうと、保護者の方が先に折れてしまい、それを子どもが嗅ぎ取ってしまって上手くいかなくなることになりがちです。
子どもはメタ認知がまだ苦手なので、今日できないことを明日は急にできるようになるのではと期待を持ってコートに立つことができます。
それが子どもの強みで、自分への期待はそこ知らずです。
少々自分本位ではありますが、その芽は淡々とサポートを続けることでいつか花を咲かせます。
ですが、人生経験が豊富で長いスパンで物事を捉え、メタ認知ができる保護者は、ちょっとやそっとの努力では埋まらない差を感じ取って心が折れてしまいます。
もともとの期待が大きかった分、失望も大きく、必ず勝てるようになると信じていた日々が嘘のように、期待することをやめてしまいます。
頑張り始めて勝つまでに最低でも2年はかかると思いましょう。
最近やっと成果が出始めた選手は5年かかりました。
何度も折れそうになりながら、子どもと併走した保護者のおかげだと思います。
大切なことは続けることです。淡々とでいいので、子どもをコートに連れていきましょう。
コーチがいるなら練習を見なくても構いません。
球出しをする必要があるなら、上手くいかなくても淡々と出し続けてあげましょう。
あれっ? ちょっと一生懸命になり過ぎてない? このままだと親の自分の方が心が折れてしまかも……
必要なことは子どものメタ認知ではなく、親が自分自身を遠くから眺めて、時には手を抜き、時には休む能力です。
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