遡及(そきゅう)的なものの見方 こんな言葉しらなかった。。。
先日、内田樹さんのブログを拝読していると、
遡及的(そきゅうてき)という言葉がでてきました。
まず読み方から分からずに辞書でしらべました。
「遡」という感じは遡る(さかのぼる)と読むらしい。
要するに、ものごとをさかのぼって考えてみるという意味らしい。
これは面白い!
僕がつねづね考えていることを説明するのに、
大いに役に立つ言葉だ!
僕があまり好きではないことの一つが、
現段階のトップのプレイヤーやアスリートを研究して、
少しマニアックにそして逆説的にジュニアのプレイヤーにアドバイスすることです。
例えば、
錦織圭選手は、こういう体の使い方をしているから、
今までの常識と違ってこうすればよい。
というような言い回し。
陸上のボルトは、足の角度がこうだから、
みんなもこう走ろう。
などなど。
その理論を聞いて勉強したり、
楽しんだりするのには最新の情報というのは面白い。
でもいつも、違和感を感じ、そしていらいらしていました。
その、いらいらを説明できる言葉がこの「遡及的」。
例えば、錦織選手が今の打ち方になったり、
今のテニスの感性を培ってきたジュニア時代にどのようなアドバイスを受け、
どのような環境で、どのように練習していたのかを
遡(さかのぼ)って考えることが大切なのではないでしょうか?
僕はバルセロナ留学時代に偶然、
フューチャーズ大会で
当時おそらく16歳くらい(当時からガンダムみたいなガタイでした、笑)の
ナダルの一日を見ることができました。
雨での順延のせいで、一日に3セットマッチを2試合行うスケジュールでした。
午前中1試合して、3,4時間空いてまた試合という日程だったと思います。
なんとナダルはそのハードな試合の間の3,4時間の間、
ずーーーーっと練習しているのです。。
バルセロナの太陽の下での試合はかなりタフです。
その上、
スペインドリルと言われる永遠にボールがでる練習はスーパータフ。
それを試合→練習→試合と行い、
当たり前のようにその大会は優勝!
最新のナダルの打ち方を研究し、
真似することよりも大切なのは遡(さかのぼ)ってイメージをふくらまして、
ナダルがいったいどのようなジュニア時代を過ごして
あのテニスを作り上げたのかを考えることが重要なのではないでしょうか?
最新のトレーニングや技術を真似ても、
3年たてばそれはもう過去のもの。
10年後のトッププレイヤーがどのような打ち方をしているのか、
最新の科学的な方法をとれば、
グラフィック化してみせることも可能でしょう!
ただそれを、単純に真似していくだけでは成果はでないと思います。
いいプレイヤーの姿を遡及的に見て、その姿に近づくには、
どうしたらいいのか想像を膨らませることが大切だと思います。
最後に誤解せずにいただきたのですが、
僕は決して最新の技術や身体の使い方等を日々研究されている方を
否定しているわけではありません。
そういう情報は常にもっともっと手に入れたいと思っています
。ただ、現場でそれを伝えて行くコーチが短絡的に丸暗記したまま伝えて行くのは、
違うだろう、と思っているだけです。
奈良くるみ選手が江坂TCを訪ねて来てくれました。
トーナメントキッズチームの子供達のサイン攻めにあってました。笑。
くるみ選手を初めて江坂で見たのは、
確か小学3年生の時、それからアメリカにいた時期が間にあるものの、
高校3年生まで江坂TCで練習していました。
彼女の成長を間近で見られたことは、僕のコーチ人生の財産です。
ツアー中の捻挫でUSオープンは欠場するそうです。
残念!
秋のHPオープンは出場できるそうなので、みんなで応援に行きましょう!
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