プロデュース力
先日、Twitter上にて「学習塾はサービス業ですか?」との問いかけをしてみました。驚いたことに、「サービス業です。」という返信しかありませんでした。
少子化による生き残り戦争中にある学習塾では、もはや『教育』という概念や『未来の人材を育てる』といった気概は存在しないのでしょうか?
私個人の意見としては、受験はテクニックだと思っています。学習塾で点数の取り方を学んぶことにより、点数が上がるならそれでいいと思っています。
ただ、そのテクニックを教えている先生が、履歴書において自分の職業を『サービス業』と記すことには、何か納得がいきません。目の前のテストで良い点数を取らせることは、大切な仕事であると思います。ただそれに加えて、子供達の将来に多大なる影響を与えることも考えて欲しいと思う。
学習塾の経営だけを考えると、毎月毎月の黒字経営は重要な問題だと思います。毎月毎月のことを考えながら、10年後の子供達のことを考えられる指導ができればどんなに素晴らしいでしょう。
それには当然、能力の高い先生が必要です。サービス業の部分をあっさりとこなしながら、長期的視野で子供達を育てていく。そんな優秀な人材なら、塾の講師になんかならないと言われてしまえば、それまでですが。。
そういう、短期と長期の視点をかな備えて頑張っている塾の講師もたくさん存在するはずです。そして、そのような講師の方は、履歴書にサービス業などとは絶対に書かないはずです。
テニスコーチにも全く同じことが言えると思います。そして、長期的視野でプレイヤーを見守る為に必要な能力はプロデュース力だと思います。
テニスのテクニックは、言葉で言うのは簡単ですが、マスターするには何ヶ月、何年と時間がかかります。
革新的に自分のテニスを変えようとする場合などは、試合に出ない方が良い場合もあります。試合があると、どうしても勝ちたいあまり保守的なテニスになりがちです。
テニスは年中試合があり、どの試合にもポイントがつきます。試合に出ないと、当然ランキングが下がります。
しかし、年齢を重ねるごとに、プレイヤーのテニス感は固まってくるので、その感覚を変えることは困難になります。日々、大雨のように降り注ぐ情報をスルーことが大切なように、次々と詰め込まなければならない試合のスケジュールをスルーすることも時には必要なことだと思います。
コーチにはプロデュース力が必要!
もちろん、昨今では塾の講師と同じく、このプロデュース力が発揮しにくい社会的な現状もあります。毎月毎月を黒字にしないといけないですからね。
しかし、プレイヤーの将来を本当に考えるなら、プロデュース力と実行しやすい環境は絶対に必要だと思います。細かいことをアドバイスすることも重要ですが、1年を通して、また小学生高学年、中学、高校の三年間をどのように使うのかをプロデュースしていくことは、その100倍くらい重要だと思います。
週に何時間練習するのか?
休みはどれくらいとるのか?
その間に塾などにはいくのか?
など、まずは1週間のカリキュラムをしっかり立てる。
テニスに比重をおくのか、勉強との両立をはかるのか、または勉強重視なのか?それらによって、身につけられる技術や、将来目指すテニスなども変わってきます。スケジュールを詰め込みすぎても吸収力が低下するでしょうし、精神的にも長続きしません。勉強重視なのに、あまり負担のかかる練習ではテニスが逆に下手になることもありえます。
一人一人が主役の時代にもかかわらず、主役の扱いが脇役以下になってませんか?我々の子供時代はほぼ全員が脇役であった為に、逃げ場がたくさんありました。しかし、主役には逃げ場がありません。主役には、それなりのゆとりも必要なのではないかと思います。
塾の講師もテニスコーチも『目先』をこなしながら、長期的にプロデュースもしていくという難しい作業にチャレンジしていきましょう!いつの日か、認められるはずです。たぶん。。
iPhoneからの投稿
注目記事
- ヨーロッパのコーチが選手の素質を見抜く時にまず注目するところ
- オレンジボールやグリーンボールはいつまで?
- 世界中、強くなるジュニアが、テニスの練習でやっていること
- ジュニアテニスで一気に伸びるために必要な行動
- 外人って何食ってるからあんなにデカくなるんだろう?海外のジュニア選手の食事。
- ジュニアと親を苦しめるポイントシステムを解説!! ジュニアランキングを上げるための複数年計画の年間スケジュールとは。
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。