多様性とコミュニティ
ん~、やばい!テニス人口が減ってきている。
友人のブログにも書いてあったけど、テニススクールに通う人が減ってきている。でもそれは、テニスに限ったことではない。外食する人も減っているし、車を買う人も減っている。要するに消費が冷え込んでいる。不景気であり、経済の成長が止まっているんだ。もう20年も経済成長は止まっているらしい。
その20年の間にも消費の動向は色々と変わってきているだろう。2005年くらい(僕がバルセロナ留学から帰国したあとなのでよく覚えている)は、みんな収入はふえていないけど、自分の好きなものにはお金を使っていたと思う。というか、そういう流れができていたと思う。100円均一で買い物をする一方で、雨の日でも明るい気分で出勤したいと1万円くらいする傘がOLの間で人気だったりしていた。また、お金をかければその分のリターンがあり、そのリターンを追うことが向上心のある人の特徴であるように見えた。でもそんな流れもなくなってきているのかなぁと思う。(今日も暗い話するぞ~笑)とにかく所得が減り、雇用も安定しないので、みんな消費を控えている。あ~もうどうしようって感じ。
テニスに関わる人間としてなんとかテニスというスポーツ文化を守っていきたい。といっては大袈裟なので、テニス人口が減らないように、増えるようにしていきたい。今後どんどんと経済は停滞、後退していくと予想される。その中でテニスにできることはなんなのだろう?僕が勝手気ままに考え、でた答えは2つ。
①多様性を認めること
②お互い評価しあえるコミュニティを構築すること
まず①について。テニスの取り組み方には大きく分けて2つある。試合に勝つ為にやる競技テニスと趣味として楽しむテニスです。それらをさらに2つに分ける。競技テニスでも、競技1本なのか、勉強も力を入れて両立をめざすのか。楽しむテニスでも、試合にでて勝つことを目標にするのか、そうではなくあくまで娯楽としてやるのか。そしてそれらをまた2つにわけて。。。とかやってると無数の取り組み方がある。僕はその無数のパターンすべてを認める懐の深さが『テニス』に必要だと思う。
あなたがやってるのは『テニス』だからそれは認められないし、それでは駄目だとかいうことはあってはならないと思う。その多様性に合わせていく作業ができてこそ、『テニス』は文化の仲間入りができると思う。(ちょっと大袈裟です、笑)誰一人としてのけ者にしてはいけない。運動に自信のない人が60歳で一念発起して始めたいと言っても、3歳の子がウインブルドンにいきたいと言っても、テニスなんて大嫌いだけど誘われて嫌々来たと言っても、僕達コーチはテニスの伝道師としてパフォーマンスを発揮できなければならない。
『テニス』という実体のない存在があって、それに興味を示した人にそれを紹介するのが僕達コーチの役割。自分の知っている『テニス』を押し付けることとはわけが違う。『テニス』はいつもプレイヤーの頭の中にあって、僕達はそれを傷つけないように、時には強くする為にわざと傷つけてその良さを伝えていかないといけない。プレイヤーの中で『テニス』はどのような存在であり、その理解度はどれくらいで、とかいうことの想像力が必要になる。
そして②。その多様性を認めた上で、その多様性に富んだプレイヤー同士でコミュニティを作って一緒にテニスをする。お互いがお互いを評価しあって構築されるコミュニティ。コミュニティの必要性は、練習のコストダウンと継続のモチベーションにつながるから。このコミュニティの構築をいかにするかがものすごく重要だと思う。今現在は、時間軸によってコミュニティは構築されていることが多い。空いている時間にテニスをするので、必然的に時間軸が重要になる。でも同じ時間が暇だからといってなかなかコミュニティは生まれない。
お互いがお互いをしっかりと評価しあってこそコミュニティは生まれる。どこのスクールにおいても、同じレベルの人が同じ時間を共有する形でしかコミュニティは生まれていない。それってなんかとても勿体ない気がする。『テニス』は主役じゃなくても、みんなが集まる理由になればそれでいいと思う。朝活として美味しいブランチを楽しむ為にテニスをしてもいいし、婚活パーティーにテニスでもいい。ダイエットメインで練習メニューを組んで、消費カロリー分のスイーツを練習後に食べるのも面白い。『テニス』がメインじゃないコミュニティがどんどんできればいいと思う。レベルや時間に縛られるコミュニティだけではつまんない。
こんなことを言ってると、『テニス』を愛する人達から、不謹慎とかはみ出し者とか言われる。。。震災のチャリティーテニスだって『テニス』は脇役だ。日本では既存のスポーツはとにかくハードルが高く、誰がとかいうわけではなく、その存在がお高くとまってしまっている。あとからでてくる、ホットヨガとかピラティスなんかは、ハードルが低く、人々の生活に簡単に入ってくる。
そのハードルを下げ、テニスを主役じゃない存在として伝えることと、強いジュニアを育てることは実はリンクしているのではないか?とさえ思う。多様性を認め、幅広いコミュニティに登場する存在になってこそ『テニス』はその奥深さが伝わっていくのではないかと思う。『数学』だって、指で数を数えることから、ポワンカレ予想まで全部数学だ。もっともっとたくさんの人にテニスを楽しんでもらいたい。それには自分自身の能力を高めないと。。。とりあえず。。。ビール。。。これがいかんのか、笑。
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