いもジャッジ!!


こんにちは!
題名にある『いもジャッジ』という言葉。
テニスの試合に出たことある人なら、
なんとなく聞いたことあると思います。
そして競技テニスに身を置いているジュニアやご父兄の方々は
もう耳慣れた言葉だと思います。
テニスの試合のほとんどは、セルフジャッジと呼ばれる、
自分達でアウトやインの判定を行う方式で行われています。
テレビで見るような審判がつくような試合はほとんどありません。
日本のJOPと呼ばれるプロの大会でもかなり上の方まで勝ち上がらないと
審判はつきません。
なので、ほとんどの試合が、自分達でジャッジをし合う方式で行われています。
自分の打ったボールは、相手に入っているかどうか判断されます。
『アウト』と言われてしまえば、『アウト』です。
例え打った本人が見て、入っているように見えても
覆すことはできません。そういうルールです。
お互いがスポーツマンシップに則って、公平にジャッジするという
暗黙の了解がなければ成り立たないルールです。
『いもジャッジ』とは、入っているボールを、
わざと『アウト』とコールすることを指します。
まあ、ずるをするということです。
試合に出ていれば、このセルフジャッジで
嫌な目に合ったことがみなさんあるはずです。
自分のジャッジにケチをつけられた。
相手のジャッジがおかしいと感じた。
などなど。。。
僕も、何回も経験があります。
でもそれも勝負のうちです。
大切なのは、それで集中力や勝つ意志を失わないことです。
渾身の力を込めた、ブレイクポイントでの一打が
入っているように見えたのに『アウト』とコールされることだってあります。
相手も必死ですから。。。
僕はついついイライラしてしまうタイプでした。
『絶対に入ってわ。。。あ~、いらいら。。。』
『今ごろ、ブレイクしてたのに。。。いらいら。。。』
と言った具合に。
なのである時から、入ってると思ったのに『アウト』と言われた時、
(もちろん僕が間違っている可能性もかなりある)
相手に聞くようにしていました。
『今の入ってませんでしたか?』
できるだけ落ち着いた口調でゆっくりとしゃべりました。
もちろんそんなこと聞いても、
『よく見れば入ってましたね~』
なんて言って、ジャッジを覆してくれる人なんていない。
要するに自分の気を落ち着かせる時間かせぎと、
わざとゆっくりとしゃべることで、
頭に血が上らないようにしていました。
(うまくいったような、いかなかったような感じですが)
強い選手ほど、集中力が乱れないのは言うまでもありません。
ゲームに集中しています。
雑音、雑念が入ってきても、
まったく意に介さないです。
僕は、そんな境地には全く届きませんでしたが、
ジュニア達には、達してほしいと思います。
『いもジャッジ』の現場に立ち会った時、
それによって集中力を乱したプレイヤーを見た時、
入っているのにわざと、『アウト』とコールするのを目撃した時、
彼らにどのような声をかけられるのかが大切です。
すぐに気持ちの切り替えができるようなアドバイスをしたいと思います。
そしてそれもテニスの勝負のうちの一つだと言うことも理解してもらいたいです。
下の動画は有名なシーンです。
ウインブルドンの伝説の準決勝。
グラフ対伊達公子でのワンシーン。
かなりのタフマッチの途中に、観客からグラフ選手に
『私と結婚して!』
とのふざけた声が。。。
グラフ選手の返しが絶妙です!
この緊迫した場面でそこまで冷静かよ!って感じです。

ちなみに、この時、伊達さんは、
『私じゃ駄目なの?』
って心の中でツッコミを入れていたそうです。
草トーならともかく、ウインブルドンの準決勝ですよ。。。
冷静だわ。。。超一流の勝負師さん。。。

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