当たり障りない。。。
こんにちは!
ある一般クラス(トーナメントクラスではない)の
キッズでの三ヶ月前くらいの出来ごと。
8人くらいいるのに、
そのうちの2人がボールを集めずにしゃべっていた。
その小学三年生二人の内の一人に、
『みんなで打ったボールやから、みんなで集めなあかんで!』
と言ったところ、驚愕の返事が。。。
『お金払ってるんこっちなんやからコーチが集めて~や!』
ありゃ~~、そうきますか~。。。
ショックでしたけど、ほっとくわけにもいかないので、
とりあえず、その子だけちょっとみんなと離れたところに
『おいで~』って呼んで、しゃがんで目線を合わせ、
『そんな問題やないやろ?まわり見てごらん、他の友達みんな集めてるで』
トーナメントクラスなら、ぶっとばしてるとこですけど、
ここは冷静に対応。
分かってくれると思いきや、ふてぶてしい表情で
『なんでボールなんか拾わなあかんの?』
と返してきた。
ほ~、こりゃたいしたもんだ。笑。
『じゃあ、~ちゃん(その子の名前)のお父さんとお母さんを
今すぐにここへ呼んでこよう。なぜボールを拾わないといけないのか、
どこまでも説明してあげよう。』
と言ったところ、しぶしぶと拾いはじめました。
(まあ、ここまで冷静な口調だったかどうかは覚えていないけど、笑)
まあ、そこまでは別にどうでもいいというか、
お子様を相手にしている職業の方ならみなさん経験があるだろう。
ちょっと問題なのはその後。
その子の両親が教育者であることを知る。
しかも、なにかにつけてコーチやフロントにクレームを言ってくるらしい。
僕は、そのことを知らなかったので、もし口調を荒げていれば、
もうちょいでクレームものだったかもしれない。
『うちの子が、なんかコーチにひどい言われ方をしたらしい!!』とかって。
さてさて、怖いなぁ~と思うのは、
僕自身のこの思考のメカニズムです。
みんなで打ったボールをみんなで拾うということに関して言えば、
読んでいるみなさんのほとんどの方々の同意を得られると思います。
まあ、『交代で集めて、効率よくボールを打てるやり方があるだろう』とか、
『コーチがさっさと集めてしまって、子供はその間に休憩した方が
練習の費用対効果は高いのではないか』とかいう分析はこの場合置いておきます。
あくまで、みんなが集めているのに、集めていないことと、
小学生がお金を払っている立場を主張する道徳的な見地で考えます。
ではなぜ、僕の心の中に、
クレームが来たかもしれないという恐怖の念が浮かび上がったのか?
クレームがくると、会社内での自分の評価が下がるからですよね。。。
その理由をいくら説明しようとも、クレームが来たという事実は残る。
『それは、相手がおかしい。
でもお前の言い方や説明にも問題があったのではないか?』
必ずこうなる。ような気がする。
そしてその言い方に対する分析は、子供達の道徳心を改善するためではなく、
サービスとして、いかに子供達にとって心地の良い空間を作るのか?
要するに何か不手際があったのではないのか?
という見地にたってされる。ような気がする。
そういう思考のプロセスを経て、
人は当たり障りのない態度を覚えていくのだろう。
ボールを集めていない子がいても、
それなりにスルーしてしまうようになるんだろう。
ものすごく面白いのは、すべて、
頭の中で起こっていることであって、
勝手な想像で構築されている所だ。笑。
実際、クレームは来ていないし、なにも起こっていない。
すべて『ような気がしている』だけ。笑。
そうやって過剰なサービスは構築されていって、
生活の満足に対する水準はますます上がっていく。
そしてそのサービスの受給者だった子供はある日、
供給側に回ってさらにストレスフルな社会になるってわけだ。
勝手な想像が膨らんで、子供達の未来を
ストレスフルな社会にする。
おそらく僕たちの今も、
そのように構築されたわけで。。。
まあ、冒頭のようなケースでは、
『じゃあ、けんけんでボール拾いに変更!
集めるのが少なかった子は
罰ゲームでコーチと一緒に変な顔作ってもらうで~~』
なんて言うと、ボール集めしていなかった子も
『うひょ~~~』って集めてくれるんですけどね!笑!
注目記事
- ヨーロッパのコーチが選手の素質を見抜く時にまず注目するところ
- オレンジボールやグリーンボールはいつまで?
- ジュニアテニスで一気に伸びるために必要な行動
- ジュニアと親を苦しめるポイントシステムを解説!! ジュニアランキングを上げるための複数年計画の年間スケジュールとは。
- 世界中、強くなるジュニアが、テニスの練習でやっていること
- お子様に『お前は足が遅いなぁ〜』とついつい言いたくなる時に参考にしたいオーストラリアンオープンテニスのスピードデータの読み方
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。