生まれも育ちもロサンゼルス、日本人ジュニア選手を支えるお父さんにインタビュー!!
ロス在住。生まれも育ちもロサンゼルスのお子様のテニスをサポートする日本人お父さんにインタビュー!!
今回のインタビューはジュニアのお父さんが登場です。ロサンゼルス在住で、息子さんはテニスを始めた頃から、ここカリフォルニアの環境のみで育っています。練習環境や育て方などインタビューしました。ちなみにお父様のブログです。ジンタのテニス人生!ご存知の方も多いのではないでしょうか?
ではインタビュースタートです。
Q.ロサンゼルス生活は何年ですか?
A.22年になります。
※長いですね。もうロスのことは知り尽くしているでしょう。
Q.ロサンゼルスに来たきっかけは何ですか?
A.もともとは音楽をやりに来たのですが、そのままビジネスを立ち上げて今に至ります。
※アメリカンドリームを夢見てやってきて、そのままビジネスを立ち上げる。すごい行動力です。
Q.お子様の年齢・テニス歴を教えてください。
A.今14歳、テニスは2歳5ヶ月で始めたのでテニス歴は11年 強です。
※幼稚園で元気が良すぎて、『何か発散できることをやらせてください」と頼まれたことが、テニスを始めたきっかけだそうです。
Q.こちらではアカデミーに入って練習してますか?
A.アカデミーには入っていません。週4回私(お父様)と練習しています。加えて週1でコーチに頼んでレッスンを受け、週末は試合です。試合のない時は週末も私と練習します。
※テニスを始めた時からこのスタイルだそうです。基本的にお父さんと練習。たまにスポット的にコーチに頼んでレッスンを受けるそうです。そしてとにかく試合に出る。試合が一番の練習という感じです。
Q.練習時間はどれくらいですか?
A.火曜〜金曜の毎朝1時間半。私と練習します。ウォーミングアップとトレーニングに45分かけるので、ボールを打つのは45分くらいです。最近高校に入ってから、(日本だと中2の年齢ですが、こちらではハイスクールに通い始めます)学校が早く終わるようになったので、朝練をやめて放課後に2時間半(内ボールを打つのは1時間半)練習できるようになりました。
※練習時間はそれほど長くありません。最近になってやっと1時間半ボールを打つようになったそうです。
Q.基本的にお父様と練習しているそうですが、お父様にテニス経験はお有りですか?
A.ありません。学生時代は野球です。基本的に球出し練習のみです。
※球出しで基本練習を積み重ねて、週末の試合に挑むというスタンスです。
Q.学校の時間と家での学習時間を教えてください。
A.中学では、学校7時間・家での勉強3時間。高校になって学校6時間・家での勉強2
時間。高校になってテニスの練習時間が増えたので、学校の休み時間に宿題を終わらせるようにしています。勉強時間が中学時代より減っている分は週末にカバーしています。
※アメリカではかなりレベルが高い選手でも、しっかり勉強しているそうです。プロになんか到底なれない。まずはしっかりと勉強して少しでも良い大学に入るという考えをみんなが持っているそうです。
Q.年間どれくらいの試合に出ていますか?
A.昨シーズンは43大会。123試合です。
※当然ですが、すべて3セットマッチです。この数字は日本のジュニアと大きく異なるのではないでしょうか?
Q.いつ頃からこのペースで試合に出ていますか?
A.10歳の頃からずっとこのペースです。
※まさに試合が練習です。試合でテニスを覚えたとい感じですね。
Q.現在のランキングは?
A.セクション(南カリフォルニア)で12位です。
※このレベルの選手のみが出ている大会を視察しましたが、全日本ジュニアレベルくらいでした。
Q.勉強とテニスのバランスはどのように考えていますか?
A.うちの子よりもランキングが高い選手も全員勉強ができますし、ものすごく勉強しています。アメリカではまず大学進学を最優先するので、勉強はとても大切にしています。勉強時間はしっかり確保するようにしています。
※周りがそうだとしないわけにはいかないですよね。テニスが全日本ジュニアレベルでもみんな勉強もできる。ただできるだけではなくて、日本だと一流大学に入れるくらいみんな勉強ができるそうです。
Q.カリフォルニアのテニス環境で物足りないところはありますか?
A.クレーコートがないことです。
※ほぼすべてハードコートです。塗り替えるごとにサーフェイスが遅くなっているそうです。視察した大会で使用していたコートもかなり遅く、バウンドが高く感じました。
Q.テニスで困ることはありますか?
A.まず体格差があること。カリフォルニアでは、低年齢ではアジア系が強くランキングも高い。でもU14くらいからアメリカ人の体格が良くなってくると、ランキングが入れ替わってきます。U18になると190cmオーバーもごろごろいます。同じくらいの身長でも筋力が違いますし、応援している方は気持ちが萎える時があります。本人は気にしてませんが。。。
※こればっかりは経験しないとわかりません。とにかく身長が高くて筋力が強いです。男子のキックサーブはありえないくらい弾みます。
Q.差を感じることはどんなことですか?
A.こちらのお金持ちはとてつもなくお金持ちなので、経済力の差は感じます。数百ドルの個人レッスンをバンバン受けて、プラベートジェットでマイアミまで大会に出かけたり選手もいます。そしてそういう子が強くなっていきます。お金がないと工夫するしかなくなります。試合に行ってもオフィシャルホテルには高くてまず止まれません。テニスクラブのレストランも利用できません。安いモーテルに泊まって自炊です。
※人口の1%が、すべての富の80%を持っているのがアメリカ。金持ちのレベルの桁違いです。そしてどんなことにもお金がかかるので、生活費がものすごく高いのもアメリカの特徴です。庶民は辛いです。。。
Q.ジンタ君(お子様の名前)にはどんなアドバイスをしますか?
A.テニスのアドバイスはできないので、私はボールを出すだけで自分で考えるようにさせています。アドバイスしたくなる時もありますが我慢します。そしてテニス以外のアドバイスをします。
※グッとこらえているそうです。
Q.例えばどんなことですか?
A.テニス選手のほとんどは、賞金だけではやっていけない。会社に例えると経営が苦しい。スポンサーがあってなんぼの世界。見ている人が楽しい魅せられるテニスをしないと良い選手にはなれないよと言っています。
※お客さんを呼べてこそプロ。プロになりたいというなら、そういう気持ちでやらないといけないよというメッセージです。
まとめ
カリフォルニア、特にロサンゼルスに来て感じることは、とにかく競争の環境が整っているということです。試合が充実している。そしてみんな勉強もする。周りがそうだと、自分もやるしかないですよね。アメリカの競争環境の素晴らしいところはまた別記事にしたいと思います。テニスにとっても勉強にとっても、羨ましいくらいの良い環境です。でもそれに耐えうるメンタリティーがないと、潰されてしまうのも事実。文武両道を貫いて、プロ選手になり、セカンドキャリアでも成功する逸材になってもらいたいと思います。
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