感情のコントロールが苦手なお子様へのアドバイス。試合中のイライラを制御するコツ。
ジュニアは、大人と比べると感情のコントロールが苦手です。
少しのことでイライラしてしまい、試合を台無しにしてしまうことも少なくありません。
練習通りの力を発揮して負けたのなら納得がいきますが、感情のコントロールがうまく行かずに負けた時は、残念な気持ちになりますよね。今日は私の経験から、感情コントロールがうまくできるようになったジュニアを例に、解決策を書いてみようと思います。
感情のコントロールはテクニック
人間には感情はつきものです。冷静に見える選手でも、心の中はいろんな葛藤があるものです。特に1人で戦うテニスは、不安が募ってくるとイライラしてしまい、態度や声に出してしまい、自滅してしまうケースがよくあります。それは解決不可能だと思いがちですが、そんなことはありません。感情のコントロールはフォアハンドやボレーのようにテクニックを身につけることで解決できます。
ルーティーンを作る
まずは感情が乱れ出した時に、落ち着くことができるようにルーティーンを作ることです。サーブを打つ前はボールを5回ついてからトスを上げる。リターンで構えた時は、ラケットを手のひらの中で3回まわすなど、数を決めていつも同じ動作をすることで乱れた感情を元に戻すことができます。でもそれだけでは根本的な解決にはなりにくいです。ある程度メンタルが強い選手はこの方法で解決できますが、そんなに簡単にはいかない選手もたくさんいます。
では簡単にいかない選手はどのようにすれば良いのでしょうか?
お子様の心の癖を見つける
試合中うまくいかなくなった時、自分自身を責めてしまったり、解決策を考えすぎてしまったりと、人間の考え方には癖があります。まず
お子様の思考の癖・心の癖を見つけてあげることが解決策の第一歩になります。
それには、イライラした時にどのようなことを考えているのか?話合う必要があります。
私の指導経験
以前、私が指導していた選手でも、真面目な性格が故に、うまく行かなくなると、よりしっかり打たないと、より攻撃的に行かないとと自分を追い詰めてしまうジュニアがいました。その選手と感情がコントロールできなくなるたびに話し合い、その時に上記のように考えていることを知りました。その選手には、真面目な性格が災いして、全て真面目さで解決しようとしてしまう心の癖がありました。
そこで、うまく行かなくなった時は、中ロブなどを混ぜて相手の好きにあえてさせるようにアドバイスしました。それで1ゲーム落としても問題ない。それよりも悪い心の癖が暴走してその後数ゲームを落とし続ける方が致命傷になると教えました。そうすることで自ら崩れることなく最後まで戦えるようになりました。もちろん、ここに書いたようにスムーズには行きません。真面目なので、気持ちがいっぱいいっぱいになるまで戦わないと戦った気がしない性格ですから。何度も何度も話し合い、中ロブも指導し、それを使った戦術も指導して結果に結びつけました。結果が出ると選手はわかってくれます。1年半くらいかかったような記憶があります。
お父さんお母さんにできること
心の癖を見つけて、悪い思考に入らないようにセルフコントロールできるように、フォローして行きましょう。
試合中の心境について落ち着いて話を聞いて上げることが大切だと思います。
前向きに考えれば、テクニックで感情コントロールすることを覚えた選手は、どんな時でも強いメンタルを発揮できるようになります。試合中の感情コントロールを学ぶことは、テニスだけでなく、人生にも好影響をもたらすものだと思います。
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