ジュニアテニスで初めて3セットマッチの試合にチャレンジする時に読んでほしいこと
お子様が試合経験を積んで勝ち始めると、3セットマッチで試合が行われる機会が巡って来ます。1セットマッチしか経験していないところで、いきなり3セットと言われてもどう対処して良いのかわかりません。3セットと1セットはどう違うのか?また初めての3セットの時は、どんなことをチェックしておくと良いのか?簡単に書いてみます。
まだ少ない
日本では、増えて来たとはいえ、まだまだ少ない3セットマッチ。ヨーロッパでは、10歳以下の大会や、1日で終わる大会でも3セットマッチです。10歳以下のような低年齢の場合や、1日で終わる大会(試合数が多い)の場合でも、一つのセットは4ゲームでファイナルセットはスーパータイブレークという方式を用いたりして、3セットという枠組みは使います。
違い
試合時間が長くなることはもちろんのこと、試合の中で『流れ』が生まれます。1セット目で上手くいっていても、2セット目では上手くいかなくなることが出てきます。1セットマッチだと逃げ切れた内容でも、逃げ切れなくなります。3セットマッチを経験することで、戦い方の引き出しが多いことは大切と言うことに気づくことができます。
第1セットに集中
基本的には、第1セットを取った選手の勝率が高いです。昨年の男子ツアーで第1セットを落とした後に逆転勝利をした選手トップ5のデータは以下の通り
【第1セットを失ってからの勝利数】
1位 D・ゴファン:14勝20敗
2位 A・ラモス=ヴィノラス(スペイン):11勝20敗
3位 錦織圭:10勝9敗
4位 D・ズムル(ボスニア):10勝22敗
5位 A・ズベレフ(ドイツ):9勝13敗
(引用元リンク 錦織 トップ5で唯一勝率上回る)
1位のゴファン選手は14勝していますが、勝率としては約41%。その他の選手も負けた数の方が多いです。唯一勝ちが上回っているには錦織選手だけです。凄すぎです。まずはいつも通り、第1セットの立ち上がりを大切にしましょう。
経験
・相手に慣れられる
・無意識にギアが下がる
・相手とテニスが合ってしまう
・体力が持たない
・流れを生かす
などは、口で説明してもなかなかわかるものではありません。こればっかりは、経験して学ぶしかありません。3本中2本取れば勝ちと言う形式に慣れて行くしかありません。前職の江坂TCのヘッドコーチ時代には3セットマッチ練習会を開催して経験する場を増やしていました。少し古い記事ですが、その時の過去記事も参考にしてみてください。3セットマッチで勝つために必要なエッセンスが書いてあります。
すぐにできること
3セットの経験がない場合、すぐにできることは、
・トイレットブレイクの確認
・ボール交換の確認
です。試合前に必ずしておきましょう。大会によって少しずつ異なる場合があります。
・トイレットブレイクの確認
セット間に取ることができて、男女で取れる回数が異なる場合があります。(女子の着替えを考慮してです。)トイレに行きたくなったり、着替えてリフレッシュなどにも使えます。移動の間は、親であれコーチであれ接触できないので気をつけましょう。
・ボール交換の確認
セットで交換したり、9ゲーム・11ゲームで交換したり、最初から最後まで3球のボールで使い回したりと、様々なパターンがあります。ニューボールの方がボールが伸びるので、考え用によっては有効に使えますが、ジュニアはまだ上手く使えないかもしれません。
今まで強すぎて相手にならないと思っていた選手から、1セット取れて自信につながるケースも多々あります。3セットの長丁場、思い切って楽しみましょう!!
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