今必要なこと+将来必要なこと
ジュニア選手において大切なのは、目の前の試合に必要なこととある程度テニスが完成してきた時に必要なことの両方を日頃から練習しておくことです。
指導の世界ではよく『2年前のコーチ』という言い方がされます。
今の課題は実は2年前の指導にその原因が隠されていて、目の前の結果に囚われるあまり、将来的に選手に求められることをついつい放っておいてしまった結果、今、つまづいてしまっているということです。
私自身もこの辺は反省しっぱなしです。
・強い選手ばかりの世界に入った時にやっていけるストロークの力強さ
・一瞬の判断力でボールに変化をつける柔軟性
など、ある程度テニスが固まってきてから、全国レベルでトップクラスになってからやれば良いと思っていたら、そうなった時にはとても今からでは身につかないと後悔してしまったことがあります。
他にもたくさん例はありますが、上記の要素を身につけようと思えば、目の前の試合を勝つことだけを考えれば、遠回りと思われる練習を日々の練習に取り入れる必要があります。
でもこれが怖い。
なるべく早い時期に結果を出して現状のポイントシステムで少しでも優位に立ち、早めに全国大会を経験して良い成長スパイラルに乗せてあげたいと思ってしまう。
トーナメントスポーツであるテニスは勝てば勝つほど、経験を積めます。勝てないと試合数も経験できるレベルも少ないままです。
U12でも一人だけが全国チャンピオンになる仕組みで動いています。
その仕組みの中では勝たなくても良いというのは、単なる詭弁で、勝てないことにはレベルは上がっていきません。
ですから、今必要なことと将来必要なことのバランスを上手く取ることが必要になります。
どこまで遠回りさせるのか?そのさじ加減の絶妙さが問われます。
それは勝てない時期をどれだけ大切にできるか?
勝てない時期にやっておくべきことをどれだけたくさん用意できるか?
ということだと思います。
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