問題解決能力を育むチャンスを無駄にしない、ヨーロッパの親の介入の仕方。


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テニスの試合は選手自身が審判をする

ジュニアテニスの試合ではセルフジャッジという方法が主で、各自で自分のコートのアウト・インのジャッジを行います。上の写真(ダブルスの試合中)日本ではあまり見かけない光景ですが、ヨーロッパのクレーコートで行わる試合では良く目にする光景です。クレーコートで行われるセルフジャッジの試合では、ボールのバウンドしたマークを相手のコートまで確認しに行くことができます。そしてマークを見てジャッジをし直すことが可能です。アウトとコールされても、実際に見に行ってみるとマークがラインに少しかかっていたとすると、判定はインに覆ります。選手同士で判断しようにも、マークの位置がわからなかったり、マークを見てもギリギリすぎて判断できないような時は、下の写真のようにレフリーを呼んで判断してもらいます。

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重要なことは問題解決能力

ここで育つのは、白黒はっきりつける能力ではありません。問題解決能力です。低年齢の頃から、ジュニアの試合ではこのようなシーンがたくさん訪れます。そしてこう言うシーンの後に、試合の流れが変わることが少なくありません。選手たちは、こう言った経験を積み重ねながら肌感覚で、『流れ』を学んでいきます。最終的にインかアウトのジャッジには、結論が出ますが、それと試合の勝ち負けは直結するものではありません。テニスの試合で勝つためには対戦相手との間で起こる数々の問題を解決しなければなりません。

①どうやって相手の得意なショットを封じるか
②どうやって自分の得な展開に持ち込むか
③どうやって自分が疲れずに相手を疲れさせるか

そんな問題を解決することに集中している時に、別の角度から違う種類の問題が起こっているのが、写真のシーンです。

・自分の打ったボールが入っているように見えたのにアウトって言われた

この問題解決と①②③は切り離されているようで、実は繋がっています。テニスの試合中は、テニスと直接関係のない問題が必ず起こるものです。

・自然現象(風が強い・太陽がまぶしい)
・相手の応援がうるさくて気になる
・今は痛みはないが痛めている腰が気になる

などなどです。これらを完全に敵に回してしまうのか、それとも味方につけられるのかで大きく状況は変わってきます。強くなる選手は必ずこれらを味方につけることができます。大切なことは、そのことでカッとなってしまって思考停止しないことです。

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ヨーロッパでは大人の介入の仕方が違う

ヨーロッパでは、子供達がテニス以外の問題にさらされたとしても、大人がすぐに介入して解決するということにはなりません。子ども同士である程度話し合ってから、ルールーに基づいて大人が介入します。ですから小さい頃から、少しずつコート上での問題解決能力を育んでいることになります。何気ないことですが、コート上での問題解決能力は、テニスの試合の結果に大きく影響するのは間違いないです。大人がすぐに介入すると解決は早いですが、子供達の問題解決能力を育むためにはマイナスです。かといってこんな風にリラックスして眺めるわけにもいかないですから、

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せめて子供達からは見えないところで、こんな風に見守って我慢したいところですね。

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