外人との違い=欠点じゃないよ。from マレーの思い出


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違い=欠点ではない

日本人とそれ以外の国籍の人たちを比べたら、違いはたくさんあり、その違い=欠点と認識していたらキリがありません。

なぜ、日本人シェフは世界で勝負できたのか

ロサンゼルスで本田直之さんのイベントを聴きに行きました。現在、フランスの多くの三つ星レストランのナンバー2のシェフは日本人なんだそうです。ナンバー1は現場のマネージメントがメインなので実際に料理を作っている責任者はナンバー2。現在、本場フランスのフレンチを牽引しているのは実は日本人シェフなんです。そして日本人が頭角を現した理由は、自分たちの持っている能力を発揮しようと思ったからなんだそうです。これまでは、良くも悪くもフランスに修行しに来たのでフランス人の感覚に合わせていたのを、日本人が持つ繊細さを自信を持って表現し他ところ、一気に頭角を現すことになったそうです。

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フレンチではないですが、バルセロナで行った日本人鮨職人木村さんのイベントでのお鮨の写真です。参加していたイタリアのある社長さんから旅費などすべて出すからイタリアでも作って欲しいと言われてました。日本人の繊細さを生かした料理は今、世界中で大人気です。

『外人って〜〜だよね』

足らないことばかりに気を取られず、持っているものを確認してそれをひたすら伸ばす。それこそが海外に通用するコツなのだと思います。テニスの海外経験で揉まれることで、欠けている部分に気がつくことは大切ですが、存在する部分を再確認することもとても重要です。『外人って〜〜だよね』という表現よく使いますよね。日本人以外。日本で生まれて日本で生まれ育った人以外という意味で使っています。

外人のテニスって。。。
外人のジャッジの仕方って。。。
外人の性格って。。。

私もそうです。1年3ヶ月も留学して、その後、何度もテニスで海外に行っているのにそうでした。

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この野菜・果物の写真。この中で日本がりんごだとして、それ以外を一括りにして論じる事って不可能ですよね。『外人』って言葉は、往往にしてそういう風に使われています。りんごはりんご、みかんはみかん、ほうれん草はほうれん草です。それぞれに共通点や違いがあります。世界各国も全く同じです。

外人=テニスが強いというポジション

そしてテニスの場合、外人=強いというポジションから話をするので、日本人に欠けている要素ばかりに話がフォーカスされてしまうのです。

海外に行くことで、日本人として持って生まれた武器を再確認することも海外経験で得られる大きな報酬です。

マレーの記憶

例えば15年前にバルセロナで毎日トレーニングしていたマレー。ほとんどの選手が、コーチの言う通り高い打点からのハードヒット、すべてのボールを全力で打ち抜き続けるスタイルを練習していた中で、マレーはレッドクレーなのに、まるでツルツルのハードコートでプレイしているかのようなリラックスしたプレイをしていました。

@andymurray easily through to 3rd round @shanghairolexmasters #headtennis #atp

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自分の持っている才能、他の選手との違いに気づき、テニスに取り組んでいました。大げさではなく、やる気がないように見えましたよ。でも試合に行くと優勝して帰ってくる。マレーが、スペインにトレーニングに来たからといって、毎球全力スタイルで取り組んでいたら今の姿はなかったでしょう。

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特筆すべきは、バルセロナのコーチは口を揃えて、『彼はあれでいいんだ。頭のスマートさが全然違う。彼は最低でも世界のトップ5に入るよ』と言っていたこと。自らの練習スタイルに合わない選手を認めて尊重する能力を持っている。多様性を認めることができ、本質を見極める能力があったと言うことです。

自分に足らないもの、自分が持っているもの。海外経験をすることで、自分のテニスを考える上での色んなアンテナを身につけて欲しいと思います。

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