2017クロアチア遠征2日目 クレーコートでの競い合いで学べること。ヒッティッグ能力に差がないのになぜ負けるのか?
6月18日から2週間、クロアチア・ドブロブニクへジュニア3名と共に遠征に来ています。ヨーロッパ中からハイレベルな選手が集まるテニスキャンプとテニストーナメントに参加します。(写真は出発の関空)
昨日は、こちらに来て初めての練習マッチでした。同年代の海外ジュニアとクレーコートで戦う貴重な機会です。レベル分けされて練習しているので、対戦相手は、それほど基本技術に差がないジュニアです。結果はチーム全員負けてしまいましたが、これから2週間、それぞれのテニスに向き合う良いきっかけになりました。
支配
日本の各地域では勝てている選手です。国内での戦いでは、ショットはつながりを持っているように見えると思います。本場のクレーコートで競い合いからこそ見えてくる課題です。相手にラリーを支配されるケースが目立ちます。クレーコートに慣れていないということもありますが、それだけではなく、1本ずつのショットが単発でつながりがないように見えました。
良いボール打つ=ラリーを支配する
ではありません。みんな、普段の練習環境で同年代のジュニア、しかもそれほどヒッティング能力に差がない選手にここまで簡単に負ける経験はないと思うので、『ラリーを支配する』ということを理解する良いきっかけになったと思います。良いボールを打つことはとても大切なことですが、プラスαが必要です。
一言で言うと構え
ネットの上を少し余裕を持って通過するボールをクロスに打ったとして、
・相手を追い出す→攻撃
・時間を作る→守備
・攻めさせない→ニュートラル
ショットにはこのような意味が込められます。実際に戦っている選手は、考える余裕などなく反応するだけですが、攻撃なのか?守備なのか?という意味を持たせるのは、ショットを打った後の選手の動きです。
攻撃したい→前に入る動き
守りたい→下がる
ニュートラル→下がらない
これらの動きを作るのは戦術脳で、『考えるが先か?動くのが先か?』というスピードで選択して動く必要があります。ですが現在は、何も選択できずにその場にいます。
改善点
できていない動作は簡単で構えられていないだけです。
身体→打った後構えるという基本動作を徹底
頭→次に何をしたいのか?を大切にする
相手がこちらよりも優れているのは『高い打点で叩くこと』なので、その良さを消して、自分の良さを出せるようなプレイをすることが目標です。第一目標は、『大切なポイントで何がしたいのか?』という積極的で自発的なアイディアを出すことです。クレーコートというアウェー戦で、ヒッティング能力に差がない相手に負ける体験から学びます。
注目記事
- ヨーロッパのコーチが選手の素質を見抜く時にまず注目するところ
- オレンジボールやグリーンボールはいつまで?
- ジュニアテニスで一気に伸びるために必要な行動
- ジュニアと親を苦しめるポイントシステムを解説!! ジュニアランキングを上げるための複数年計画の年間スケジュールとは。
- 世界中、強くなるジュニアが、テニスの練習でやっていること
- お子様に『お前は足が遅いなぁ〜』とついつい言いたくなる時に参考にしたいオーストラリアンオープンテニスのスピードデータの読み方