2017クロアチアテニス遠征まとめ
(ブルガリア代表選手達と)
スケジュール
6/18から2週間のスケジュールでクロアチアのドブロヴニクにジュニア3人と遠征に行きました。現地では、1週間のテニスキャンプに参加、その後2大会に参戦してきました。
テニスキャンプ
地元クロアチアの選手だけでなく、ヨーロッパから翌週のダッドボウルに参加する選手も集まって、午前は練習、午後はポイント形式やマッチ練習を行いました。
経験できたこと
ヨーロッパ選手と打ち合うことで、クレーコートでヨーロッパ選手が打つ『重いボール』を体感することができました。空中でのスピードはそれほど速くないものの、確率よくコートに入ってくるボールや、回転が効いていて弾んだり、外に逃げたりするボールに苦戦しました。
クロアチア協会大会
週末の土日は、クロアチアテニス協会のU12の大会に挑戦しました。まだテニス経験が浅い地元のジュニアが多かったですが、とにかく勝負に対する執着心が強く、レッドクレーで粘り強い相手に苦戦しました。
経験できたこと
現地のクロアチアの選手がほとんどで、しかもテニス歴が浅いジュニアが多かったです。見た目はそれほど上手くないのに、粘り強く戦ってくるので、とても良い勉強になりました。深いところにつなげてきて、簡単に勝つことができません。テニスのという球技の本質を見せつけられた気がしました。
ダッドボウル
ヨーロッパ中から強者が集まって1週間に渡って行われる11歳以下のビッグイベント。試合だけでなく今年も昨年同様に、子供達にとって楽しい1週間になるようにイベント盛りだくさん。男子の優勝はイギリス人、女子は昨年の10歳の世界チャンピオンであるスロベニアの選手が優勝。
経験できたこと
予選のラウンドロビン(総当たり)は、そこそこ勝てましたが、本戦に上がると、ヨーロッパで競技テニスにどっぷり浸かっている選手ばかり。とてもハイレベルでした。クレーコートならではの、多彩な攻撃、そして頻繁に行われる攻守の切り替えなど、勝ち抜くためには、心技体全てで高いクオリティを求められます。
(ダッドボウルで本戦で2回勝っていた9歳の女の子)
まとめ
あらためてヨーロッパの選手達が持つ、球技センス、勝負強さを思い知らされることになりました。同じ技術力であっても、『なんとかする力』は負けていると実感しました。
そして、ハイレベルなダッドボウルでは、優勝した選手よりも負けた選手の中に魅力的な選手を多く見つけました。11歳以下ですから、安定感がある選手が最後には勝ちますが、魅力的な選手は良いテニスをやりきって負けています。低年齢で勝つことが悪いと言っている訳ではありません。そして低年齢では勝たなくてもいいと言っている訳でもありません。低年齢ではテニスのクォリティを求めることが大切だと再認識しただけです。ヨーロッパには、それを育む土壌、競争環境があると感じます。チェコ・スロベニア・クロアチア・ブルガリアなど東ヨーロッパの国々は、それほど人口が多くないにもかかわらず強い選手を輩出し続けています。ただ一斉にテニスを始めて、勝ちのった選手が強くなるというシンプルな選抜方法だと、人口が多い国の方が有利です。東ヨーロッパには選手が伸びる土壌・環境があります。
おまけ
将来的に自分達でITF大会を回るようになることを想定して、今回は、洗濯を自分達で行いました。遠征先でコインランドリーを探すよりも、自分でできた方が睡眠時間を確保できます。1日分の洗濯なんてすぐにできますから。また空き時間に集中して勉強もしました。テニス、海、勉強、洗濯、睡眠のみの2週間でした。
クロアチア滞在中の過去記事
出発 2017クロアチア遠征スタート!テニスと向き合う2週間!!
初日 テニスは相対評価のスポーツ。比べてみて自分自身で理解できるヨーロッパの選手との違い
2日目 クレーコートでの競い合いで学べること。ヒッティッグ能力に差がないのになぜ負けるのか?
3日目 遅いボールも難しい?足は時間があっても動かないもの。。。
4日目 海外に来て気がつく日本人が間違いなく優れているところ。
5日目 この遠征でクレーコート上で成長するためにも、基本の基本へ立ち帰ろう!!
6日目 強くなるジュニアはこれができる!!世界共通の能力!!
7日目 お父さん・お母さんがジュニアの成長を加速させるために欠かせないこと。
8日目 いつも同じ負けパターンのジュニアの戦う能力の成長に必要なこと
9日目 『打ち方が綺麗』の落とし穴。攻撃力が欲しい時に気をつけること。
10日目 ヨーロッパに学ぶ、伸びしろの大きいジュニア選手の育て方。
11日目 ヨーロッパの環境でテニスを見ればすぐにわかる、日本と違うところ。
12日目 ここだけは盗みたいヨーロッパジュニア選手の強さの秘密
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