捨て試合を活かす次のステップ──3つの能力を磨く重要性


ジュニア選手にとって、都道府県の大会だけに限らず、ITF、ATF、JOP、そしてマッチ練習会など、
参加できる試合が増えてきています。以前にこのような記事を書きました。

ジュニアテニスで一気に伸びるために必要な行動

この記事では、捨て試合と書きましたが、捨て試合とは、勝敗の結果に囚われず、自分の課題や目標に集中できる試合を指します。
特に、成長を目指す選手にとって、このような試合は貴重な経験の場となります。例えば、マッチ練習会や自分にとってレベルが高い大会などが挙げられます。
しかし、捨て試合をただ漫然とプレイするだけで満足してはいけません。
その次のステップとして、「どのようなプレイを徹底し、選手としてさらなる成長を目指すか」が重要になります。

ここでは、捨て試合を次のステップへと昇華させるために必要な「3つの能力」について詳しく考えていきます。

1. 自分のプレイを信じてやり抜くメンタルを鍛える

捨て試合では、自分の理想とするプレイスタイルや技術を実践することが求められます。
しかし、試合中にこれを貫くことは簡単ではありません。
相手の戦術や試合の流れに影響され、いつの間にか自分のプレイを見失ってしまうこともあります。
こうした状況でも「自分のプレイを信じてやり抜く」メンタルを鍛えることが、選手としての大きな成長につながります。

鍛錬のポイント

具体的な目標を設定する例:「今日はサーブ&ボレーを必ず5回試す」といった明確な目標を立てることで、自分のプレイに集中しやすくなります。
ルーティンを活用する練習時に同じプレイや手順を繰り返し行うことで、試合中も自然と自信を持ってプレイできるようになります。
失敗を成長の糧とするミスを恐れるのではなく、「これは学びの機会だ」と捉えるポジティブな考え方を持つことが重要です。

2. あらかじめ挑戦するプレイを設定しておき、基本練習で反復し自信をつけておく

捨て試合では、自分が挑戦するプレイを明確に設定し、それを練習で繰り返すことで自信をつけることが重要です。
これにより、試合中でも迷いなくプレイを遂行できる力を養えます。

鍛錬のポイント

挑戦するプレイを具体化する例:「フォアハンドのクロスショットを試合で必ず3回成功させる」など、明確な目標を設定します。
基本練習で繰り返す挑戦するプレイを基本練習で繰り返し、体に染み込ませることで、試合中でも自然に発揮できるようにします。
部分練習から試合形式へ移行する初めは部分的な練習で技術を磨き、徐々に試合形式で応用する練習を増やしていくことで、試合での実践力を高めます。

3. 勝利を目指して全力でプレイする意識を持つ

捨て試合であっても、試合である以上、勝利を目指す姿勢を忘れてはいけません。
結果を求めすぎない環境は成長には必要ですが、「どうせ負けてもいい」という気持ちで試合に臨むと、競技者としての姿勢が鈍ってしまいます。

鍛錬のポイント

勝つ理由を明確にする捨て試合でも「この戦術を成功させて勝利を目指す」という具体的な目標を設定することで、試合に対する集中力が高まります。
プレイ全体の質を意識する勝利を意識することで、プレイに対する真剣さが自然と増し、質の高いパフォーマンスが生まれます。
成長と勝利を両立させる視点を持つたとえ負けたとしても、「自分の課題に挑戦した結果」として次に繋げる意識を持つことが重要です。

結論

捨て試合を効果的に活用するには、その次のステップとして「自分のプレイを信じてやり抜く」「緊張感の中で実力を発揮する」「勝利を目指して全力でプレイする」という3つの能力を磨くことが不可欠です。
これらの能力を伸ばすことで、捨て試合の価値を最大化し、選手としての成長を加速させることができます。
捨て試合はあくまで手段であり、目的ではありません。その場をどのように活用するかが、選手の未来を左右する大きな鍵となります。この視点を忘れず、さらなる高みを目指していきましょう。

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