春の大会を目指す親子のために:効果的なアドバイスとやる気を引き出すコツ


春の重要な大会に向けて、練習会や試合でお子さんのプレーを見る機会が増える保護者の皆さん。
「あまり細かいことは言いたくないけれど、ついついアドバイスしてしまう」
「悪いところばかりを指摘しないようにしたいのに、つい言い過ぎてしまう」
という悩みを抱えていませんか?

この記事では、保護者やジュニア選手の環境を踏まえながら、
少しでも効果的なアドバイスの仕方や、やる気を引き出す方法をご紹介します。

ミスショットばかりに目を向けない勇気を持とう

試合を見ていると、どうしてもミスショットが目に付きます。
「あのミスがなければ勝てたのに」と悔しく感じることもあるでしょう。
しかし、ミスを減らすには練習と試合経験を積むしかありません。

親ができるのは、「ミスをするのは練習の途中経過だ」という視点で子どもをサポートすること。
例えば、「ミスしても、チャレンジする姿勢が良かった」と伝えると、
子どもは「失敗しても挑戦していいんだ」と安心し、積極的なプレーに繋がります。

褒めるだけでは物足りない、具体的な視点を加える

かっこいいプレーを褒めることは大切ですが、それだけでは子どもが次のステップに進むヒントにはなりません。
褒める際には、次のような具体的な視点を加えましょう。
「あのショットで相手をしっかり動かしていたね」
「ここでのリターンが、相手のミスを誘ったね」
こうした具体性のある褒め方は、子どもの中で自信と戦略意識を育む助けになります。

相手に対するプレーができているかをチェック

試合を見る際には、単に「上手くボールを返せているか」ではなく、「相手に対してプレーできているか」を意識してみてください。
例えば以下のような視点を持つと良いでしょう。
良い例:「相手を左右に振るプレーを試みていた。結果的にミスしたけれど、考えて動いていた」
改善が必要な例:「ただ強いショットをコーナーに狙っていただけ」
「相手が嫌がるプレー」を意識することが、勝つための大きな第一歩となります。

子どもが「相手を嫌がらせる方法」を学べるように

2025年現在、多くのジュニア選手はデータ分析や動画を活用しながら練習しています。
しかし、試合中に「相手が嫌がるプレー」を体感的に理解するのは難しいことです。
そこで、以下のような具体例を教えてあげましょう。
「あと1球多く返して粘ると、相手が焦るよ」
「ドロップショットを混ぜると、相手が動きを読みにくくなるよ」
「クロスとストレートを使い分けて、相手にグリップチェンジを強いるとミスが増えるよ」
試合の映像や場面を記憶で振り返りながら話すと、子どもが「次の試合で試してみよう」と思えるようになります。

相手とのやりとりを楽しむ力を育てる

最後に、テニスを「相手とのやりとりを楽しむスポーツ」として捉えさせることも重要です。
「こういうプレーをしたら相手は嫌がったよ」と具体的なシーンを伝え、試合の中での駆け引きを面白いと感じられるように導いてあげましょう。
その結果、子どもが「相手とのやりとりが楽しい!」と思えるようになれば、自発的に上達していきます。
そして、負けても「次はどうやって相手を困らせようか」と前向きに考えられるようになるでしょう。

保護者自身も悩みや孤独を抱えすぎないで

多くの保護者が「自分のアドバイスが正しいのか」「子どもを傷つけていないか」と悩み、孤独を感じています。
しかし、あなたが悩みながらも一生懸命サポートしている姿勢こそが、子どもにとって大きな支えです。
試合後の帰り道で少しでもポジティブな言葉をかけることで、子どもは「自分の努力が認められている」と感じ、前向きに練習を続けられるようになります。
また、同じ悩みを抱える保護者と情報を共有したり、コーチとコミュニケーションをとったりすることも、悩みを軽減する方法の一つです。

まとめ

保護者のアドバイスは、ジュニア選手にとって大きな影響を与えます。
ただし、それは「ポジティブな力」として伝わるものであるべきです。
相手を意識したプレーや、試合中の駆け引きの楽しさを教えてあげることで、子どもは自然とやる気を持ち、成長していきます。
保護者自身も悩みすぎず、ポジティブな関わり方を意識して、春の大会に向けた準備期間をお子さんと一緒に楽しんでください。

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