努力に勝る才能なし
ジュニア育成や大人の上達志向が強い方をしっかりサポートできる理想のテニスクラブを考えてみた。
3歳からテニスの技術だけでなく、運動能力も鍛えられるように専門のスタッフが作ったカリキュラムで指導を行う。指導するのは、そのカリキュラムを伝えることに秀でたスタッフだ。カリキュラムは科学的根拠に基づいていて、プレゴールデンエイジ、ゴールデンエイジを意識して運動能力とテニスの技術を身につけられるようになっている。また、理想とする戦術、戦略を掲げてその為に必要なメンタル教育も行っていく。
そして今現在の練習が、なんの為に行われているのか、理想とする形にたどり着くまでのどの辺りを経過しているのかを随時、保護者にメール等で連絡がある。もちろん保護者の方にも、栄養学、子供の心理学等の授業が用意され、向上心のある保護者の方にしっかりとサポートが行き届くようになっている。
3歳から始めた英才教育のゴールをどこに設定するかは、プレイヤーに選択してもらう。12歳で一通りの技術をマスターし、14歳で戦術、戦略もマスターし、あとは世界転戦!一番上はこんな感じだろうか。
日本の叡智を結集すれば、こういうカリキュラムはコストは少々かかるけど、できるんじゃないかと思う。そして経験豊かなコーチを集め(もちろん3歳児の扱いに長けている人や小学低学年を相手にすることに長けている人なども含めて)、しっかり研修すればすぐれたスタッフは確保できると思う。
あとは世界転戦に備えて、世界中のクラブと提携を結べば、安心して世界にチャレンジできるだろう。
まあこれだけのクラブを作ろうと思えばコストもすごくかかるんだろうけど、不可能ではないように思える。
どのスポーツもそうだけど、才能ある者を見つけ出して育てる仕組みを作って発展している。Jリーグ創設から20年弱で日本の若い才能は世界中のクラブから声がかかるようになってきた。すごいことだと思う。
日本人のテニスプレイヤーの中にも錦織選手のように海外の有名コーチの目に留まるような才能がたくさんあると思う。でも現状では、全日本ジュニアを海外から視察にくるような雰囲気はない。
まあテニスというスポーツは成功してもお金はすべてプレイヤーに入るのであり、コーチや所属するチームにはほぼメリットはない。だから強化ジュニアというカテゴリーは基本的に儲からないし赤字覚悟のクラブも多いと思う。スポーツが強いイメージをつけて生徒を集めようとする私立の中高大学などは、投資するメリットはあるかもしれないけど。
話を戻すと、なぜそのようなテニスクラブが今まで出来なかったのか?(小規模でカリスマ的な指導者がいるクラブではあるかもしれないけど、量産できないので除きます)結局、スポーツは才能に恵まれるものには敵わないという思いが強いからではないかと思う。
しかし他のスポーツが才能発掘型なら、テニスは才能育成型でいいんじゃないかと思う。テニスはラケットスポーツだから先天的な運動能力だけがすべてではない。
テニススクール事業は、強くする為の『強化』と、楽しむテニスを広める『普及』に分かれる。強化の先に強い選手がある形ではなく、普及の先に強い選手が現れる形も面白い。どうせ子供にスポーツさせるなら、どうせ趣味でスポーツするならしっかりとしたカリキュラムとビジョンがあるテニスがしたい。そう思わせる様なテニスクラブがあればいいなと思う。
おそらく、スティーブ・ジョブズ並みのカリスマ性が必要になると思うけど。
日本の指導者はみな熱心だし、気持ちもある。でも仕組みがない為、効率と便宜の餌食になってしまう。テニスはサッカーや野球のようなチームスポーツではないので、その真似はしにくい。今現在日本にあるテニススクールはほぼ『普及』がメインのスクールだ。ならば『普及』の向こうに才能を発掘するような形がベストではないかと思う。
『努力に勝る才能なし』って言う偉い指導者はたくさんいるのに、結局何も進展しないのがなんか不思議だ。。。
iPhoneさわってるみたいに、通ってるだけで試合を楽しめて強くなるようなクラブを作ればいいのにね!(iPhoneさわってるみたいにというのがポイントですよ。現状でもコンセプトはそういうコンセプトだろうから)
どこまでもプレイヤー、そして子供達目線でのコンセプトを打ち立てる。そして外部の第三機関がたえず評価して監視する。そんなクラブがまだ存在しないのは、なぜだろう。。。
理想を形にすることって不可能に近いんだろうな。。。
iPhoneからの投稿
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