高原状態
こんにちは!
教育心理学の用語に『プラトー』という言葉があります。高原状態とも言い、成長が止まった状態、停滞期を現します。テニスの上達は、この『プラトー』との戦いと言っても過言ではないと思います。
この時期は、とにかくつまらない。笑。練習してもしても勝てないし、自分が良くなっている感じがない。実際に良くなっていない。この時期をどう乗り越えるのか?これはもう、コートに立ち続けるしかない。そう思います。
プレイヤーの気持ちがテニスから離れると、今までは気がつかなかった誘惑が忍び寄ってきます。テニスコートの外は楽しいことだらけです。まずは、その誘惑に負けないでコートに立ち続けるしことがすべてだと思います。
それができたら、次はベストを出し続けること。これが本当に難しい。テニスの練習って、自分で運動量や集中力を上げていかないくても、なんとかやれてしまう練習がほとんど。以前、スペインドリルを100球近くやっても、呼吸が少し乱れる程度でこなす小学生もいました。なんの意味もない練習。。。
でも、うまく全力を出せなくても、コートに来るしかないし、ボールを打つしかない。それが『プラトー』の状態に必要なことだと思います。
では、どのようにすれば『プラトー』状態から抜け出せるのか?これは、矛盾した問いかけになります。解決策がないから『プラトー』なんです。なので『プラトー』とどう付き合うかが大切になると思います。
これはもう社会的な雰囲気を感じ取ってやっていくしかない。なんでもかんでも我慢我慢では乗り越えられない時代でしょ?かと言って、モチベーション保つためにラケットを買い換えるとかしてると経済的に大変。。。
まあ、ラケット買って、かっこいいウェア買って、ウインブルドンまでいかなくても楽天オープンとか観に行ってなんてできると、いいんだろうけどなかなかにお金も時間もないのが現状。。。
そんな時こそ、毎日スーツ着て出社するお父さんの背中を見て。。。なんて時代でもないか。。。(ちなみにおいらは短パンにサンダル出勤)
この『プラトー』期間の過ごし方は、そのままプレイヤーの血となり肉となり、力強い人間性を育んでいくことになります。
自らで『生まれて来た時代が悪かった』と言っていたジョコビッチ。当時2強だった、フェデラーとナダルという歴史に残る2人のチャンピオンと同じ時代に生まれてしまった為に、自分は1位にはなれない。ジョコビッチでさえ、『プラトー』時代にはこんな弱気な発言をしていたんですよね。それが今年はグランドスラム3冠、獲得賞金歴代1位と完全なる1強になってしまいました。
東北での大震災の時に、真っ先にチャリティーイベントを企画してくれたジョコビッチ選手。長かった、そして自分自身でももう無理と感じた世界3位の『プラトー』時代に人間的にも大成長したんでしょうね。
例えを身近な選手にすると、もう引退しましたけど伊藤幸士選手や同じ76年生まれでまだ現役の福田勝志選手。ベテランと呼ばれる年齢になっても努力を続けて、試合に出続けている。そして強い!!
大学の時から見てるけど、(もちろん当時から雲の上の存在!!)粘り強いストロークでよく走る!今でも、福田選手をコートに駆り立てる気持ちは、『プラトー』期間に培われたものだと、勝手に推測しています。
さて今回は、頑張れ、頑張れ、頑張れ~!みたいなメッセージでしたけど、あくまで、『プラトー』とは付き合うものだと思ってます。『押してダメなら、引いてみな!』的な発想を養うのもこの時期だと思うし、『あえてテニスのことを考えない』というテクニックを身につけるのもこの時期だと思います。
あまりに自分を追い詰めすぎたり、独りよがりな考えで、空回り状態が続くと精神的に参ってしまいます。変な話ですが、一時的にあきらめることによって、次のアイディアが湧いてきたり、またコートに立ちたくなったりするもんです。
以前の記事にも書きましたけど、バルセロナでみたマレー選手、モナコ選手、ミュラー選手はみんな『余裕』がありました。先天的に『プラトー』と付き合う才能があるかのようでした。(まあ、見えない所で戦っているんでしょうけど。。。)
『プラトー』の時期にあえて手抜きを学ぶのもいいのかもしれませんね。あれっ?最初と言ってることが違うって?笑。そうそれがおいらです!笑!
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