練習時間。。。


こんにちは!

一つのスポーツをしっかりとマスターするまでの時間は、およそ1万時間と言われています。『1万時間の壁』なんてよく言われます。言葉自体の意味の取り方にもよりますが、もし試合で良い結果を残したいなら、意識すると面白い数字かもしれません。

なぜそんな話をしたかというと、バルセロナでの留学経験からすると、日本のジュニアとくに都市部のジュニアは練習時間が短いと感じるからです。でもこれはすでに、テニスだけに限らず、また日本だけに限らない国際的な問題みたいです。

サッカーのFCバルセロナの現監督であり、以前はジュニア年代の育成の監督だったグアルディオラはこう言っていました。『大都市の子供達が抱えている問題は、クラブの練習の時だけしかサッカーをしないことだ。1時間半くらいだろう。それでは短すぎる』またこうも言っています。『ボールタッチ、シュート、ドリブル、トラップ、マークを外す動き、ボールキープ・・・。確かにこれらは教えることができるが、自然な形で身につけた子供では敵わない』バルセロナは、世界中から子供達をスカウトして育成するが、小さな町やヨーロッパではない国々から来た子供達の多くが、他の子供達に比べてテクニックが優れているらしい。

僕がなぜ練習時間の話をしたいかというと、少ない練習時間で結果を計るという作業は、結局の所、先天的な能力と要領の良さが求められてしまうからです。ボールを相手コートに入れられれば勝てる年代において、不器用な子は、あまり良い結果が残せないかもしれません。球技よりも陸上の方が向いている子にとっては、力技でボールを入れられる年齢まではなかなか結果に恵まれないかも知れません。

都市部のテニスクラブで働く僕には、練習時間の確保が困難な為に、効率重視になる練習とそれによって、結果として要領の良いプレイヤーに軍配が上がってしまう現状があまり好ましいものには思えない時があります。十分な時間と環境があれば、『要領の良さ』なんて吹き飛ばされます。。。

経費などを考えるとしょうがない問題なのかもしれませんが、試合のセット数も影響を受けます。1セットマッチと3セットマッチは全く別物です。最終的にグランドスラムでは、男子は5セットマッチ。。。スペインの田舎町で、毎日たっぷりとボールを打ち、3セットマッチを当たり前のようにやっている10代の選手と都市部でさらっとレッスンを受けているプレイヤーでは、やはりテニスから学べるものが違ってくる気がします。

とはいえ、ここは日本であり、第二都市大阪。与えられた環境でベストを尽くすことを伝えるのも指導者の役割です。バルセロナのたっぷりある綺麗なクレーコートと、あまりある時間の中で挑むテニスと比べながらも、伝えられることを伝えていかねば。。。

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