戦略と戦術
こんにちは!
いきなり題名にしてしまいましたけど、『戦略』と『戦術』ってどのように違うと思いますか?実は調べてみても、明確な違いというのはどうやらないらしい。調べた範囲でわかりやすいものを例としてあげると、
ランチェスター経営の竹田先生の説明なんですが、
戦略 = 将軍の術
戦術 = 兵士の術
という感じでしょうか。戦略>戦術といったイメージですね。
これって、競技テニスの指導の根幹をなしているものだと思います。もっとわかりやすく書くと
戦略>戦術>各ショット
戦略=勝つ為の作戦
戦術=各ポイントの取り方
各ショット=打ち方
となると思うんです。テニスは個人競技ですから、将軍役も兵士役も一人でこなします。各ショットは兵士が持つ武器といった所でしょうか?
最近始まったPLAY&STAYでは、最初から戦術や戦略といった能力が身につくかもしれません。(個人差があると思いますが。。。)もしそうなら素晴らしいですね!
練習によって、良いショットが身につけば、(良い武器が手に入れば)当然、使える戦術が増え、戦略が変わってきます。ショット的には技術的に変わっていなくても(武器の種類は増えていなくても)、戦術に幅ができれば、(ポイントを取るパターンが増えれば)勝つ為に取ることができる戦略が変わってきます。
僕が重要なのは、この『戦略』と『戦術』と『武器』をしっかりと分けて考えることだと思ってます。
もちろんコーチの視点から見る時ですよ。なぜ分けて考えるのか?それはごちゃごちゃになりやすいからです。
ここでの『戦略』とは、プレイヤーが試合中に考える『戦略』のことを指すことにします。上のカテゴリーを目指す為、ポイントを稼ぐ為に、どんな大会にでるのか?(これも大切な戦略なのですが)ここでは、試合中のことにします。
『戦略』には、第一セットは前半は様子を見て相手の出方をみようとか、最初から飛ばして行こうとかいう、『駆け引き』があります。『戦略』が身につくには、3セットマッチの経験が多い方がいいと思います。
勝負は非情ですから、『戦略』や『戦術』を練り練っても、とんでもないビッグフォアハンドの前には無残な結果になることもあります。素手の兵士達に、遠隔操作でミサイルを打ち込まれるようなものです。
『戦略』『戦術』『各ショット』テニスにはたくさんの要素があって面白いですよね!すべてがリンクしあってますから!
まだ各ショットが、攻撃的な戦術に必要とされる質にまで上がってなくても、その戦術の練習をすることにより、どのくらいの回転やスピードが必要であるか認識することができ、上達につながることもあるでしょう。
例えは、回り込んでのフォアハンドから、前に来てドライブボレーという戦術ならば、回り込んでのフォアハンドにどのくらいの回転とスピードが備わっていないといけないかがわかるはずです。
そして、そのような戦術を知ることによって、守ってばかりではなくて、攻めることが重要だという戦略も学べます。すべてはリンクしています。
一つのショットをマスターするにしても、指導方法には色んなアプローチの仕方があるということです。なぜこのショットが必要なのか?どのような戦い方に必要なのか?を説明した方が、吸収が早いプレイヤーもいれば、ただ打ち方のみを指導した方がいいプレイヤーもいます。
打ち方のみのアプローチにこだわらずに、あらゆる角度から最終的には打ち方に落とし込めるような、説明ができれば、プレイヤーにもっとわかりやすくテニスを指導できるかもしれません。
日本には、これといった根幹を成すプレイスタイルがありません。スペイン、アメリカ、オーストラリアには、具体的に言葉にすることは難しくても、なんとなくその国その国のスタイルが確立されています。結果を出すことがそのまま、スタイルとなって構築されてきたのでしょう。
日本はまだまだ試行錯誤段階です。根幹を成すプレイスタイルはなくて当然です。日本人選手の世界挑戦を見守りつつ、町の指導者として日々アイディアを出し続けなければ。。。
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