続けるって難しい。。。


こんにちは!
先週仕事の合間をぬって3回ほど、関西ジュニアを見てきました。一昔前のように、12歳以下では勝てなくてもいいというような、ある種悠長な育成ではなく、しっかりと技術と結果の両方を掴み取りにいく育成法で育った選手達が、内容のあるラリーを繰り広げていました。体格による差や、安定性の差によって勝負が決まっている試合も多かったですが、技術的なレベルは上がっているという印象を持ちました。ここから先、どのように成長していくのか楽しみです。
逆にレベルが上がり、ある程度の実績を残していても、子供達の精神はいっぱいいっぱいの場合もあるようです。このブログには、週に2、3通、ジュニアのご父兄の方からメッセージを頂戴しますが、関西ジュニアに出ていても、負けたら『もう辞めたい』と思う子供も結構いるみたいです。年々、競技を続けることが困難になっているような気がします。
小学生の内から、遊ぶことを犠牲にしたり、好き勝手ボールを打つことを犠牲にして、コーチの指導の元に練習することは、メンタルに大変大きな負担をかけていると思います。
その傷ついたメンタルを癒せるご褒美は唯一『勝利』のみです。だけど、みんながみんな勝てるわけではない。子供達は大人の様に、適度に自分にご褒美を与えて気を紛らわせることができません。自分のメンタル的な限界を知らないからです。大人なら限界が近づくと、美味しいスイーツを食べたり、お茶しておしゃべりしたりと方法をたくさんしっています。特に女性は、この能力が高い!その能力が高いだけでも、社会的に重要なポストに女性がもっとついてもいいと思う。
話はそれたけど、関西ジュニアに出ている子もそうでない子も、テニスを上手くなれる環境が揃っている子供達ほど、しっかりと心のケアをするべきだと本当にそう思う。子供達がテニスへの向上心を失っていないうちは問題ないと思う。でもなくなりかけてからでは遅いとも思う。
水分補給と同じで、喉が乾いたと感じる前から少しづつ補給することが重要だと思う。バルセロナでの留学経験からの推測だけど、日本人はスペイン人と比べると、もって生まれて『勝負事が好き』という種類の人間は少ないと思う。みんな優しいし、できれば争いたくないというタイプの方が多いと思う。
僕たちの世代も前の世代に比べて、忍耐力が足りないとか、メンタルが弱いとか言われてきた。実際にそう思う。その流れはグラデーション的に今に続いていると思う。
指導者がいて、コートがあって、親も応援してくれる。すべてが揃うとハッピーなはずが、実はそうでもない。
とにかく解決策としては、今までの形式にとらわれない『多様性』の中にあると思う。別に、嫌なら1年くらい辞めたってどってことないと思う。嫌なまま続けるよりは。。。僕たちの世代が嫌なまま続けているのと、今そうするのはまた違うと思う。
そもそも正解なんてないのであって、『関西ジュニアまでいけたから、もうベースはできたので、あとは海外でやります』、でも良いし、『関西ジュニアまでいけたけど、負けて面白くないからもうやめます』、でもいいと思う。
辞めた瞬間、またやりたくなるかもしれないし、半年後にやりたくなるかもしれない。もう以前のようにハードに練習することはしたくないと思う子もいれば、もっとハードにやりたいという子もいると思う。
そのすべてを受け入れていきたいと思う。ひとつわかっているのは、テニスは下手にはならないということ。
水泳と同じく、一度身に付いた技術は身体が忘れません。筋力や持久力、勝負勘などは落ちますが。。。それは練習で元通りにできます。

テニスの存在は大人にとっても、子供にとっても日々変化しています。
少し前に侍ハードラーの為末大さんが書いていたブログの記事を紹介して終わりたいと思います。

『心』心を壊さぬ為に

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