2013スペインテニスヨーロッパ視察で学んだことPart29!U12男女まとめ
スペインでテニスヨーロッパ12歳以下男女決勝を観戦して
さてさて長い間、ヨーロッパジュニアツアーのU12の動画を紹介してきました。グラナダのロハという田舎町で行われた大会。男女の決勝戦を見てきました。
まとめて見ると、
①ボールの回転量が多い
②立体的なボールが多い
③ディフェンス力が高い
④前後のポジション取りがしっかりしている
⑤自分の得意なところ、有利なところを知っている
というところが目に付きました。
①ボールの回転量が多い&②立体的なボールが多い
①と②は同じような内容です。大会のサーフェイスはハードでしたが、ヨーロッパではクレーコートが多いためスピンが効いたエッグボールを多用します。逆に低くて速いボールは、効果が薄いのであまり使われません。
③ディフェンス力が高い
③はクレーコーターの特徴とも言えます。コートの後ろに下がってのディフェンスがしっかりしています。
クレーコートでは、フラットボールで簡単にエースを取ることが難しいので決めにいくよりもディフェンス能力が上回りやすい。頑張ってディフェンスをすると報われる頻度が高いので、ディフェンス力が備わってきます。セカンドサーブがとても良かったのもデフェンス力と言えるでしょう。
④前後のポジション取りがしっかりしている
④は③とリンクしています。テニス全体の運動量が多いということ、そして戦術面がしっかりと理解できているということ、につながっていくと思います。コートのどこからでも無理矢理攻めるということをせずに、ラリーのやりとりの中で、攻撃と守備の役割が理解でき、そして実行できています。
⑤自分の得意なところ、有利なところを知っている
ただ綺麗にボールを打ち返すことを目的とせずに、自分の良いところを試合中に表現できています。簡単なようでとても難しいことです。
自分の得意な所と相手の苦手な所で勝負ができれば、有利に試合を進めることができます。テニスをそのように考えることができるのは、とても重要なことです。
12歳以下では安全なプレイをする選手が勝ちやすいのはスペインも同じ
やはりU12では、なんでもないエラー、ケアレスミスが少ないプレイヤーが優勝するような気がしました。ショットの質や良い戦術を使えていても、なんでもないボールを不注意からミスってしまう選手が負けていました。その点で言えば、U12での優勝と言うのはそれほど重要ではないでしょう。このヨーロッパツアーでもU12はカテゴリー3しかなく、地方のチャンピオンを決めるだけで、ヨーロッパチャンピオンを決めるカテゴリー1がないことでも、それを重視していないことはわかります。だからと言って『勝てなくてもいい』というのではなく、ショット、戦術のクオリティを高める時期としてはとても重要だと感じました。この年代でもうテニスのベースは完成しています。
※2013年10月13日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して2017年4月20日に再度公開しました。
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