ヨーロッパのコーチに学ぶ、選手を見る眼の鍛え方。
マレーの頭のスマートさを伸ばした指導
何度かこのブログで書いたマレー選手の高校時代の話。カウンター主体でバックはスライスを多用。スペインドリルでも最小限のパワーしか使わずにこなしているように見えました。日本の優秀な指導者も、その省エネぶりを見て、『彼はモノにはならないだろう。』という評価を下していました。でも同じ時期にバルセロナコーチは、『稲本、彼を覚えておきなさい。世界のトップ5に入ってくるから。』と言われていました。
怠け者に厳しい日本の指導
省エネぶりをマイナス評価したことが悪いこととは思いません。そして海外でも足を動かなさい選手や、全力を出さない選手に関しては注意します。ですが日本はその中でも特に怠けた(ように見える)プレイに厳しいと感じます。最終的には怠け者では勝てるようにならないと思いますが、怠け者でないことだけが強い選手の条件ではありません。
コーチの評価の違い
実際に日本ではあまり評価が高くない選手でもスペインのコーチに見てもらうと評価が高い選手がいたりします、そしてその反対もあります。
正解はひとつではなく、多様性を認めていくことが大切だと感じます。
先日箱根でクリニックを行なったトップ選手のツアーコーチ経験もあるエスパルシアコーチは、『ヨーロッパの選手はアジアの大会に出て、アジアのスタイルから吸収すべきだ』と言っていました。私の経験では、お父さん・お母さんから、『あの子は手を抜いてちゃんとプレイしない』という評価のジュニアでも、バルセロナでは『とても頭がスマートな良い才能を持った選手』という評価を受けたこともあります。
元世界のトップ選手でありトップ選手の指導経験もあるコーチが説く、強い選手になる為に必要な行動!!
コーチ(保護者)がダメだと評価することの意味
コーチにダメだと言われてしまうと、その選手はダメな選手になります。コーチが期待するとその選手は期待されている選手になります。保護者の方に、『この子のここがダメだと思うのですがどうですか?』という質問をよくされます。確かにその保護者の視点方見ると、欠点のように見えます。ですが多面的に見るとそれはあながち大きな欠点ではなかったりします。繰り返します。コーチ(保護者)にダメな選手と言われると(思われると)その選手はダメな選手になります。私も反省、後悔しきれない思い出があります。たくさんのテニスを見て、多様性を認めて選手を見る眼を鍛え続けましょう。
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