将来伸びないシコラーにならないために必要なこと。
引き続きライン@に寄せられた『シコラーは低年齢では勝てるけど、年齢が上がって行くに連れて勝てなくなるの?』という質問に答えていきます。月曜の記事では、シコラーの本質的な特徴をあげて検証してみました。今日はさらに掘り下げたいと思います。
シコラーから学ぶべき感覚
テニスは自分が速く打てば、ボールは速く返ってくきます。自分が打ったボールのスピードについていけるだけの反応速度があれば、どんどん速いボールを打てば良いと思います。ですがテニスはそんなに簡単ではありません。シコラーと呼ばれる選手は、そのあたりの感覚に優れています。ゆっくりしたボールを打てば、時間をたくさん確保することができるので、コートカバリングが容易になります。この感覚はとても重要です。自分にとって心地よくプレイできるボールスピードのコントロールを学ぶことは必要です。相手につられてペースが速くなると、相手にエースを取られることになります。対して自分が好きなペースよりも遅くされてしまうと、焦って攻撃してしまうことになりミスを引き出されることになります。こういった能力を学ぶ、また体得するにはシコラーの感覚は役に立ちますし、必要であると言えます。
強いシコラーに必要不可欠な能力
テニスが強くなるために重要なポイントは、自分からポイントを取りに行けることです。そのために必要なショットは大きく分けると2つ。
①ウイニングショット
②カウンターショット
この2つのうちどちらかがあればOKです。シコラータイプに必要なショットはもちろんカウンターショットです。シコラーとして安定したスタイルでプレイしていると、相手に振り回されるシーンが多くなります。自分のフットワークでコートカバリングできている間はいいのですが、大きく追い出されてしまった時が問題です。このようなシチュエーションでのリアクションは重要なポイントです。
良いシコラーは、そこからでも自分からポイントを取りに行くため、ストレートや鋭角にカウンターショットを打ってきます。U12ではまだ力のないカウンターになったり、精度を欠くため相手のポイントにつながることも多いでしょう。ですが、トライする姿勢は必要だと思います。コートから追い出されるように横に振られた時、いつもロブを上げて逃げて相手のミスを待っているのでは良い選手にはなれません。
良いシコラーの見分け方
①ラケットを振り抜いていること
②カウンターショットにチャレンジしていること
です。ボールのペースをコントロールすることは重要であると最初に述べました。足がよく動く選手は、つなぐボールでもハイペースなボールを使うことができます。当て返しではありません。結果足がよく動くシコラーは、ラケットを振り抜いています。そして攻められた時に、しっかりカウンターで反撃しているかどうかも大切なポイントです。足が止まっていて返すだけ、振られてもカウンターショットは打たずにミス待ちのロブ。そんなプレイばかりだと年齢が上がって行くと勝てなくなる恐れがあります。続きはまた。
注目記事
- ヨーロッパのコーチが選手の素質を見抜く時にまず注目するところ
- オレンジボールやグリーンボールはいつまで?
- ジュニアテニスで一気に伸びるために必要な行動
- ジュニアと親を苦しめるポイントシステムを解説!! ジュニアランキングを上げるための複数年計画の年間スケジュールとは。
- 世界中、強くなるジュニアが、テニスの練習でやっていること
- お子様に『お前は足が遅いなぁ〜』とついつい言いたくなる時に参考にしたいオーストラリアンオープンテニスのスピードデータの読み方