新シリーズ 世界との差を埋めるために
感染症や家族が増えたことで海外活動は一旦中止。
とはいえ、テニスを頑張るジュニアのサポートは続けています。
自分自身が26歳で留学し、その後もジュニア選手を引率して海外の試合に参戦したり、海外のテニスアカデミーの練習に参加する活動の中で、
どうしても浮き彫りになってきた日本という国から世界を目指す難しさを再確認している毎日です。
理由はシンプルです。そう、テニスの中心地から地理的に遠過ぎるのです。
サッカーの指導者ともよく話をするのですが、テニス(サッカー)の基礎がある程度できて、
これからプレイ内容を高いレベルに引き揚げていく必要がある時期に、
日本人はヨーロッパの選手と競争しながらそのプレイ内容を構築することができません。
テニスやサッカーのように相手とのやりとりがある、オープンスキルの要素が強い競技ではそのことは致命的です。
13歳〜16歳位の間に、海外の選手と競争しながら技術を作り上げられないのは、本当に不幸です。
そうするには時間とお金を作って、海外に出ていくしかない。もし全てのジュニアにそれが可能なのであれば、
日本のジュニアにはもっと違う形の競争が生まれ、テニススタイルも大きく変わっていくと思います。
オムニコートやカテゴリー制のない大会制度は、そう簡単に変えることはできませんが、
子どもたち一人一人が世界で勝つためのテニスをイメージして練習できれば世界への道は近づきます。
そういった練習ができれば、都道府県で1番の選手も10番の選手も低年齢であればあるほど、
ランキングで示されるほどの差はなく、大きな可能性を秘めた選手として練習することができます。
わかりやすい例を出します。
世界で勝つには大切なところで、自分からポイントを奪いにいく必要がありますが、
日本で小さな大会で勝つことを考えれば、どうしても1球待つようなプレイをした方が勝率が高まります。
できないことに果敢にチャレンジするよりも、できる範囲でテニスをした方が勝率が上がります。
そうなると、国内で成果が出ても、上の世界へ行けないばかりか、国内の大会でのプレイも何かつまらないものになってしまいます。
このシリーズは、日本国内にいながらいかにして世界を目指せるか、そんな練習を考え、それについて呟くシリーズにしたいと思います。
・積極的にポイントを奪いにいくテニス
・合わせずに自分から打っていくテニス
・省エネではなく、しっかりエネルギーを使うテニス
・できるテニスだけじゃなく、やりたいテニスに果敢に挑戦できる強いマインド
まだまだありますが、それらを強く意識して行えば、日本の環境からでも世界が近づくはずです。
最終的には世界に出ていくことは必須になるでしょうが、世界に飛び出した時に、そこで競い合う準備がしっかりできているようにしてあげたいです。
また、日本にいる時間が長くても国際基準の指導をすることで、子どもたちの可能性を広げられると思います。
そのことは決して目の前の勝利から逃げることとは繋がりません。目の前の勝敗に左右されることなく努力を続けるということです。
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